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平均的みねのもみぢばを東京都美術館まで見に行ったはなし。

 女性三人組が動画の収録か配信をしてたんで(主催のうどよしさんがウェブカメラ構えてた)そーっと後を付けてたんですが、私の作品はフツーにスルーされました。

 お隣は「すごーい!」って言われてたんですがね。


 創作大賞2024の応募作品で言及した「平均的みねのもみぢば」がついに東京都美術館に展示されたので、今年の夏休み初日にさっそく観に行きました。

 紙にペンネームを10回書いてスキャンし、全てを重ねて最も色が濃くなったところをなぞる「なんちゃって平均手書き」の作品です。

受付の垂れ幕

 ちょうどお昼ごろで他のスタッフさんがいなかったらしく、うどよしさんご本人が受付にいました。

「出品者の方ですか?」
「あ、ハイ」

 次回の作品応募に使えるハガキを数枚貰ったら、オマケで今回のハガキの余りを大量に貰いました。

 曰く「練習に使ってください」とのこと。1分あれば完成と謳っているコンテストで練習のススメはアリなんですかね?

 貰えるもんは貰うし構図決めに使えるんでありがたく活用させていただきます。

 募金箱っぽいものに入場料10円を入れて会場に入ります。

 クセ字コンテストの応募作品はいちばん奥に展示されてました。

どういうことだ……?

平均的みねのもみぢばとの再会

拙作「平均的みねのもみぢば」

 おお……! 確かに平均的みねのもみぢばが額装されてる……!

 締め切りギリギリに普通郵便で送ったんでコンテスト事務局に届いたかどうか不安だったんです。ちゃんと東京都美術館の壁にあって安心しました。

 作品名の横にある数字はアンケート投票のエントリーナンバーです。前回の結果を見るに、最多得票の作品に与えられる賞がある模様。

 うーん、やっぱりイイですね「なんちゃって平均手書き」の私の字。すき!

 反省点は右上の殴り書き(※殴り書いてない)を読まないと作品の意義が伝わらないことですね。せめてここもCanvaで編集すべきだった。


 これで入場料10円ぶんの目的は達成したのですが、SNS拡散可と明記されているので他の方々の応募作品を自分的カテゴリごとに幾つか紹介したいと思います。

 まず自分の目で見たい! という方はここで読むのをストップしてくださいね。



自然体派

 製作に1分かかっていないであろう、クセ字コンテストにおいて最もプリミティブな派閥。ふだんの字で一発書きして提出したと思われる作品群です。

 もし練習とかしてたらたいへん申し訳ございません🙇

思いついた感謝をそのまま表したっぽい。
タイトルからして毎回応募してるシリーズもの?
応募者のどなたかのお子さんでしょうか?
思いつくままに書いた感はダントツ。
1週間の予定が書かれてます。
お客様との打ち合わせが多い。
共感しかない。
でも私のデフォルト字より遥かに読みやすいですよ?
序盤と終盤で字の大きさが違うのは一発書きあるある。
この方が作った和紙を見てみたい。
共感しかないその2。
私から見ると相当お上手な字なんですが、
楷書っぽくはないからでしょうか?
面倒な気持ちはすごく解りますが清潔感はだいじ。
中心からズレているところに自然体の趣があります。

ウケ狙い派

 読んで字のごとく。タイトルと連動していることが多いです。

リーガルパッドに色ペンで書いてあるのが個人的高ポイント。


落款まで捺してある本格派なのに台無しだよぉ……。
――けっきょく大丈夫だったんでしょうか?
鉛筆書きの味わいから自然派と迷いましたが、
絵文字😆つきなのでこちらに分類。
茂原市の皆様コレ本当ですか?

技巧派

 作品に何らかの工夫を施している派閥。平均的みねのもみぢばも製作過程をかんがみるとここに分類されます。


ア、アイロン!?
凝ったワイヤークラフトに目がいきがちですが
手の描き込みもすごい。
単語の一文字目をタテヨコで共有してます。
一見ただのモコモコした字。
拡大すると顔つきの微生物? で構成されています。
二次元コードって書かないとマズいですよ!
それはさておきiPhoneかざして認識するか
つい試してしまいました。
8/8時点で開明墨汁賞が決まっています。
うどんとそばで文字色が異なる芸の細かさ。
こ、これ額を先に入手しないとムリっすよね!?
裸婦の輪郭は驚きの紙刺繍。
背景の影は「裸」の集合体です。
よく見ると五線譜の上に書かれています。
いまにもニコニコのコメント弾幕のように勢いよく流れそう。

ガチ勢

 アイシーてがき時間賞を狙ってそうな層とガチで書道やってそうな層に分かれます。とにかく、上手い。


ネコその1。
お腹に顔を埋めたくなりますね。
ネコのイラストが目立つなかパンダは目を引きます。
動物園は都美術館の隣だしね。
ネコその2。
イラストと字のバランスが良いと感じました。
漢字の字形がカッコいい。
文化放送賞の受賞が決定済み。
「文化放送」はじめ店頭ポップにありそうな凝った字。
ネコその3。
デフォルメが可愛いのと字に焦点を当てた文章が良いです。
前回のアンケート投票覇者。
描き込みがすごい。
カラーイラスト系ではこちらが一番手が込んでると思いました。
字の美しさもさることながら、
文章に合わせて料紙を選んでいるあたり
ガチで書道やってる方だなと思いました。
かすれた線に勢いを感じます。
いちばん書道っぽい。

考えるな、感じろ。

 恐らく年齢が一ケタ前半の方々によるもの。

 その中でも特に印象的だった作品を紹介してますが、個別感想はちょっと難易度高すぎて無理でした……。


おわりに

 恐らく一発書きであろう作品からメチャクチャ凝った作品まで色々あって楽しい観賞体験でした。作品数は100を超えるのでまだまだ凄いのいっぱいあります。

 あと、クセ字とはいえ初見のインパクトはすっごい大事だと改めて気付かされました。ちくせう。


 お気づきの方もいらっしゃるかと思いますが、この展覧会は「おもしろい書展」(あと、「かんがえる書展」)との同時開催です。

 おもしろい書展は「読めること」だけが条件で用紙のサイズ規定も無いため、クセ字コンテストを超えるすげぇ作品がそろってます。

えり「幸せの鍵」
しょ、書道展だよね!?


 入場料はたったの10円ですし、試筆コーナーもあります。

 8/12までに上野に行かれる方はついでに足を運んでみてはいかがでしょうか。

試筆コーナー

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みねのもみぢば
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