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読書 貴婦人Aの蘇生 新装版


2023年発行。
2005年に刊行された文庫の新装版。


小川洋子著

カバー装幀 鳴田小夜子

カバーオブジェ Fabric trophy(都築まゆ美)

朝日新聞出版

単行本は2002年に刊行

突然亡くなった、動物の剥製収集が趣味の伯父。

広い洋館に残されたのは、
夥しい剥製と、果てのない深い青色の瞳をした亡命ロシア人の伯母。

伯父よりかなり年上の、ユーリ伯母さん80歳と同居することになった、姪の目線で描かれたひと夏の物語です。

姪には強迫性障害を持つニコという恋人がおります。

訪ねてきたニコを気に入ったユーリ伯母さんは、夕食後に手品まで披露。

ある時から、オハラという男性が洋館を頻繁に訪問するようになります。
この人物、表向きはライターですが、実は剥製・毛皮のディーラー。

なんとも怪しげな男性です。
ところが彼と会話するようになってから、ユーリ伯母さんは、自分は最後のロシア皇帝、ニコラス二世の第四皇女アナスタシアであると語り始めます。


お恥ずかしいことに、第四皇女アナスタシアについてよく存じ上げなかったので、調べてみました。

・皇帝一家と従者は、二月革命で成立した臨時政府によって1918年銃殺。

・第四皇女アナスタシアは当時17歳。

・長年の間、埋葬場所が知られていなかったため、アナスタシアの生存説が有名に。

・その結果、自分がアナスタシアであると主張する女性が続出した。


読書の秋ですね。
過去に読んで手放した本を、また注文しました。

このところ、読みたい本リストが再び溜まってきております。

紙の本は良いですね。

今日もご覧頂きましてありがとうございました。

みなさま今週もどうぞお元気でお過ごし下さい。



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