読書 見知らぬ人
エリー・グリフィス著
上條 ひろみ 訳
東京創元社
舞台は現代のイギリス。
自宅で何者かに殺害された、
中等学校の英語教師エラ。
登場人物の多い作品ですが、
物語の語り手は、次の3人の女性です。
・英語教師クレア(45)
被害者エラの同僚。
二人の勤務先であるタルガース校の旧館は、ヴィクトリア朝時代の怪奇小説作家ホランドの旧邸宅。
ホランドの研究も行っている、モデルのような容姿のクレア。
娘と二人暮らし。
・クレアの娘ジョージア(15)
中等学校タルガース校の生徒。
母クレアと二人暮らし。
・部長刑事ハービンダー(35)
華奢で小柄、教師のような威厳が滲み出ている女性刑事。
未婚。インド出身の優しい両親と同居。
語り手がかわると、視点の違いで、あらゆることの見え方がまるで異なってきます。
これは実生活でもよくあることですが、ここしばらくよく考えさせられていたことでした。
ちなみにクレア先生は手書きの日記をつけており、SNSなどで夕食の写真を公開することは愚かなことと思っているそうです。
(このnoteを見られたら大変です)
日本のレビューをみますと、犯人については、え…という意見が多いようですね。
女性部長刑事ハービンダーファンも少なくないようですが、みなさんのお気持ちがよく分かりました。
1963年ロンドン生まれの著者、エリー・グリフィスは、
犯罪小説家ドメニカ・デ・ローザ
と同一人物とのことですね。
ホームページを拝見しましたら、笑顔の素敵な作家さんでした。
今日もご覧頂きましてありがとうございました。
みなさま週末もどうぞお元気でお過ごし下さい。