【業務効率UPの教科書】を読んで~第3回目~『ザ・ゴール』の理論をかけ合わせた外注チームビルディングの実践
第3回に分けて書いていた、以下記事の最終回です。
第1回、第2回でお伝えしてきた業務外注化に
全体最適化の「ザ・ゴール」を取り入れば、業務効率化においてかなりのツボを抑えられるじゃないか思っています。
私の事例も踏まえ、考察してみます。
1. 『ザ・ゴール』の制約条件の理論(TOC)の概要
制約条件の理論とは?
エリヤフ・ゴールドラットによる『ザ・ゴール』では、システム全体のパフォーマンスが、最も弱い部分(ボトルネック)によって決定されるという「制約条件の理論(TOC: Theory of Constraints)」が紹介されています。
この考え方は、業務効率化において非常に重要です。
部分的な効率化に目を向けるのではなく、全体の流れに影響を与えるボトルネックを特定し、それを解消することが全体の生産性向上に繋がります。
TOCでは、システムの改善は最も弱い部分(制約条件)を改善することから始まります。この理論を応用することで、全体を最適化し、業務の効率を劇的に改善することが可能です。
ここでいう「システム」とは、外注化でベルコン化して切り出した「細かい業務」のことを指します
その作業にアサインした人やアサイン方法に問題はないか、ということです。
ではその「システム」の中の最も弱い部分(ボトルネック)は、どうやって特定していくのでしょうか?
2. ボトルネックを特定する方法と改善アプローチ
ボトルネックの特定方法
以下のようなアプローチが有効です:
データ分析
業務フロー全体のデータを分析し、どの部分で時間がかかっているのか、またはリソースが不足しているのかを明確にします。
例として、特定のチームや業務において、他よりも進行が遅れている部分がないかを調査します。フィードバックの収集
実際に業務を行っているスタッフや外注先からフィードバックを収集し、一連のベルコン化した業務の中でどの部分に遅延や問題が発生しているかを確認します。現場の意見はボトルネックの発見に重要な手がかりを提供してくれます。業務フローの可視化
プロセス全体をフローチャートやガントチャート、MAツールなどを駆使して可視化し、各工程の進捗状況や問題点を把握します。これにより、どのステップで滞りが発生しているかが明確になります。
もう少しわかりやすく解説します。
私はkindleの出版事業をやっていたときがあり、最も作業時間が多いときで1日2~3時間はやっていました。ですが月に10万円ほどしか得られませんでした。
今私の時給も徐々に上がっている中で、どうにか効率化できないかと考えました。
すると私の出版する画像ネタ生成が丁寧すぎる、ということと画像選定に時間がかかっている、という点がボトルネックとなりました。
一連の流れでかかっている時間をToggleで計測し、ChatGPTにボトルネックを特定してもらいました。
改善アプローチ
ボトルネックを特定したら、次に行うべきはその部分の改善です。『ザ・ゴール』の理論では、以下のステップを踏んで改善を進めます:
ボトルネックの活用を最大化
「最大限に活用する」というのは、リソースの制限がある状況を前提とし、そのリソースを「最も価値のある」作業に使い切るという意味での活用最大化です。ボトルネックを休ませず、かつ、他でリソースがあまっているようであればそこにリソースを投下するというイメージです。他のプロセスをボトルネックに合わせる
ボトルネックにリソースが集中している場合、他のプロセスがそれに適応するように作業ボリュームや供給量を調整します。これにより、ボトルネックの負荷が軽減され、全体の流れがスムーズになります。ボトルネック自体を改善する
最後に、ボトルネックそのものの能力を引き上げるための施策を講じます。例えば、設備投資や人材追加などが挙げられますが、リソースを適切に増強することで、制約条件を解消します。
私が行っているステップとしては、ボトルネックを休ませないことと、ボトルネック自体を改善する動きにチャレンジしています。
ボトルネックが「私がMTGや他作業ばかりで作業できない」→つまりボトルネックが休んでいるんです。(出版事業でいうと)
ただ、私が今行っている事業全てを俯瞰し、私のリソースを「最も価値のある」作業に使い切る優先順位の明確化を行っており出版事業は後回しになっているのが現状です。
これは前述のToggleというツールが大活躍してます。
3. 全体最適化を実現するための実践ステップ
全体最適化のプロセス
ボトルネックの解消は業務改善の一つのステップに過ぎません。最も重要なのは、プロジェクト全体を最適化することです。これを実現するために、次のステップを実践します:
プロジェクト全体をベルコン化する
まず、プロジェクトや案件の流れを細かく分解し、ベルコン化します。全体像を明確に把握してどの部分が重要なポイントで、どの部分がボトルネックになっているかを確認することが必要です。各工程に適切なリソース(人材)を配置する
各工程がスムーズに進むように、必要なリソースを可能な限り相場より金額を抑えて適切に配置します。Webでできる仕事はほとんどクラウドソーシングで賄えますし、リアル系もジモティを使えば、リソース不足に悩むことはなくなる。頭を使う仕事はビザスクなどで。継続的な改善を行う
実は、ボトルネックを解消したからといって、それで丸く収まる訳ではなりません。ボトルネックは流動的に動くのです。別のボトルネックが発生したら、再度その部分を特定し、解消するためのアクションを継続的に行います。
大きなボトルネックが見つかって一安心。ではなくて、また全体の数値に目を光らせ5手10手先まで手を打ちます。
私は過去に与えられた予算が少なく、基本的に一人で事業を任され、何でも自分でやってしまった結果、失敗した経験があります。
口で言うほど簡単ではないですが、、、5手10手先まで手を打つ感覚を養うために、以前記事にしたコンサルや、外注化でうまくいっている経営者にどんどん事例を聞きに行くようにしています。
4. クラウドディレクターとしての応用と選択基準
クラウドディレクターの役割におけるボトルネック解消
クラウドディレクターは非常に大事だというお話を過去の記事で書きました。業務全体のパフォーマンスを最適化する際には、ボトルネックの管理が特に重要です。外部リソースを活用する場合、どの部分で作業が滞る可能性があるのかを事前に見極め、適切なリソースを配置することが求められます。これは、単なるタスク管理を超えた「全体最適化」の視点を持つ必要があるため、ディレクターとしての経験と直感が非常に重要になります。
プロジェクト選定の基準
業務効率を最大化するためには、選ぶプロジェクトにも注意が必要です。私は、次の3つの基準を基にプロジェクトを選定しています:
スピード感
支援する相手側の、支援された際の受け入れ体制が整っているかどうか。動いたことに即反応できるスピード感。スムーズな進行を確保するためには、関係者全員の迅速な対応の体制作りとその基盤ができているか非常に重要です。ここはAIや外注化でいくらでも高められます。パンチライン
そのプロジェクトや製品、サービスに強い権威性や魅力があるかどうか。差別化が難しい業界では、決まり文句やキラーフレーズ。いわゆる「その人にしか言えないパンチライン」が競合優位性と高め、プロジェクト自体に人を惹きつけます。実はここもAIや外注でいくらでも高められます。バイブス
最後に情緒的な共感を生むストーリーがプロジェクトに含まれているか。これは、AIや外部の人間ではなかなか落とし込めないところです。なので今後ここが重要になると感じ、私が案件を選ぶ際に一番大切にしている要素です。バイブスが乗り移っている人がプロジェクトを進行しているか。感情的なつながりは、顧客や市場に強い影響を与えます。
第3回目:まとめ
『ザ・ゴール』の理論は、業務効率化のための強力な考え方です。
ボトルネックを特定し、それを解消することで、全体のパフォーマンスを飛躍的に向上させることができる。
この一連の考え方を実践することで、プロジェクト全体の進行スピードを上げ、コスト効率を最大限に引き上げることができますが、やはり肝はクラウドディレクターです。
クラウドディレクターは、外部リソースを効率的に活用しつつ、全体の最適化を意識したプロジェクトマネジメントが必要です。
実は優秀なクラウドディレクターが集まり、またクラウドディレクターを育てているコミュニティが主催の企画があります。
10/30までに申し込めば、無料で参加できます。
https://note.com/molly_webookend/n/n67460932c91e?sub_rt=share_pb
スピード感、パンチライン、バイブスという3つの軸がこの企画にも揃っているので紹介しています。
もし、業務効率化に悩んでいるのであれば、優秀なクラウドディレクターを見つけてみてはいかがでしょうか?
全体最適×AI×外注化を学ぶことで、やりたいことが実現できるビジネスを展開してみてはいかがでしょうか?