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コロニア(2016年)【神は映画紹介を赦します。なに?脱走だと!すぐに追え!絶対に許さんぞ!】

カルト宗教は怖い。という映画。
ドイツ映画です。
元ナチス親衛隊の人がチリで新興宗教カルトを立ち上げた。
そのカルト宗教団体がヤバいというサスペンスもの。

これ落合信彦の「20世紀最後の真実」に出てきたエスタンジアのことですね。
あれ、教団だったのか。

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簡単なあらすじ。

さて全共闘系の彼氏と付き合う大手航空会社の(スチュワーデス)さん。
まだフライトアテンダントという言葉はないです。

いけいけの全共闘系彼氏は、チリ社会主義運動にのめり込みますが、
折しもチリで軍事クーデターが起こる。
そこで全共闘系の彼氏が軍に連行されてしまい、
あげく軍の拷問請負事業として、そのカルトに連れ去られてしまう。

拷問請負アウトソーシングビジネスなんてのを教団がやっているんですね。
さすがは元ナチス。
いや、映画では元親衛隊員なんて話はまったく出てこないですけど。

おおまかな事態を把握した彼女は、業を煮やして、自ら教団に帰依し、彼氏を潜入奪還しようとします。
ですがカルトは想像以上にカルトだった!

まずもって男女別々だから、彼氏を探すことすら厳しい。
そして教主はもちろんエロオヤジと定番の設定。
(作中でそういう場面は控えめです)
ただこのエロオヤジ、どちらかというと男の子の方に手を出すタイプらしい。

もちろんこの映画は全般としてフィクションです。
こんなうまく行くはずないもんね。

ネタバレを避けると、
その後、なんじゃもんじゃで脱出するという話です。
ただ脱出した後も連中は追いかけてくる・・・

******

落合信彦氏の「20世紀最後の真実」では、
ケネディ暗殺の真実を探し求める日本人ジャーナリスト落合氏が、
ネオナチというか、ドイツ軍の正義を今でも信じている秘密組織と接触します。
多くのメンバーは嬉々としてドイツの大義を解説してくれるのですが、
(UFOの話も出てくるゾ)

ただひとつの例外として、このエスタンジアが出てきます。

南米のチリで理想国家の再建をもくろんでいるという謎の団体を発見し、
元ドイツ軍大尉の案内で、そこに取材に行きます。

まあ、最初から閉じ込められっぱなしで会話すら成立しません。

元大尉が焦り始めたころ、
チリ警察がやってきて「君たちを即座に逮捕する」
元大尉「何の容疑で・・」
落合氏「全員、異存ありません、すぐ同行します」
という機転の利かせ方で脱出。

以後、チリ警察から
「本当にヤバい連中なので、ああやって救出するしかなかった。もちろん逮捕なんてしない。とにかく助かって良かった」

という怖い話なんですけど、
あの話は嘘とも本当ともつかず、
落合氏の与太話の可能性すらあると言われていたのですが、
なるほど、カルト教団の本拠地とは。
ようやく合点がいきました。
ネオナチ、ケネディ暗殺事件、ほぼ関係ないですね。

チリ警察が助けに来たのは、落合氏が日本大使館のバックアップがあると事前に言いふらしていたからかもしれません。口から出まかせですが、こういうのは一定の効果がありますね。普通のジャーナリストだったら失踪届けが出されて終わりだったでしょう。

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本作は、あんまりヒットしにくいようなニッチな話題の映画でしたが、
私にとっては、昔に読んだ本の真相がわかり、大きな意味を持ちました。

謎と謎がつながり、真相がわかる。
こういうことが、リアル人生でも、たまにあります。

↑ 日本のコロニアの例。

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