ニュクスの角灯(著:高浜寛)【このマンガ紹介は曖昧模糊が書いたものですね。まあ、ちょっと頑張ってみましょうか?】
ニュクスのランタン。と読みます。
明治期の長崎で、
外国人の血を引く美しい画商の青年と、
彼にあこがれちゃった女の子、美世ちゃんとの関係を中心に、
19世紀末期の世界を、美術で語っていくお話。
舞台は長崎からパリに移ったりする。
(美世ちゃんが仕事とはいえ、彼を追いかけていくんだな)
長崎の三女傑、大浦慶がいきなり出てきたり、
パリでジャポニズムを流行らせたエドモン・ド・ゴンクールが出てきたり、
綿密な取材力から来る知識量は、
19世紀美術品の勉強になります。
予備調査がムチャクチャ必要なお話なので、
これを描くために膨大な知識量が要ります。
アート系のインテリマンガ作品ですね!
美大図書館とかで絶対に置いてあると思うんだ。
青貝細工とかね。知らなかった。
これは美しそう。
(先立つものが無いとなー)
***
美世ちゃんの成長譚が心地よい。
彼女は、ちょっとした超能力があったりするのだが、
そういう幼児期特有の華は、物語の最初の方でこそ華であれど、
後半はそれほど重要でも・・・
いや、まあ重要な場面はあるか。
そしてパリ編では、もうひとりのヒロインが満を持して登場。
つばき姫風のお話になります。
(薄幸のヒロイン枠ですね)
ふたりのヒロイン対決はいかに!
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美世ちゃんは第二次大戦期まで生きておばあちゃんとして亡くなります。
長崎と言えば、あれを出さずにはおれませんが、
そういう次第で、最後は評価が分かれる描写になりました。
しかし評価が分かれるのは名作の証。
これ、良いのじゃないでしょうか?
単にキラキラしただけのお話じゃないのか良い。
醜いもの、目を背けたいものも含めてこそ、本当のキラキラだ!
隠れた名作だと勝手に信じてます。
疾風怒涛で19世紀から20世紀にかけての世界を、
裏側から(美術サイドから)駆け抜けていきます。
皆さんも追いかけてみませんか?
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