シムーン(2006年)【アニメ紹介で語られるのは、咲いてる花を折って自分のものにするような罪深いものばかり】
忘れられた頃合いのアニメをまた紹介してみるよ。
本作はファンタジー空戦&百合アニメ。
こことは違う異世界。
人はすべて女性として生まれ、
思春期に神託を受けたときに、
男性が女性かを正式に選択する。
男性を選ぶと将来的にはおっさんになる(ここ重要)
この世界の男性たちは、かつてはみな少女だった。
そんな世界で中心的な大国、神聖王国は。
宗教的な儀式に使う航空機に乗る巫女たちを擁していた。
その権威と航空機の性能により覇権国家であったが、
突如として南方の軍事国家が戦争を仕掛けてくる。
が、この航空機、そもそも軍事用ではなく、
儀式の飛行を行うためのモノ。
しかしそんなことも言っておられず、
戦いに赴く神託前の巫女たち。
(神託を受けると巫女ではいられない)
巫女たちは、将来のことを語りつつ、
男になるか女になるか、この先どうなるか、
を考えつつ戦いの中で生きていく。
(専門用語をすべて意訳して書いてみました)
↑(怒られたら消します)
***
神聖王国が強いのは、
ここでのみ古代のエンジンが発掘されるから。
軍事国家は排気ガスをまき散らす化石燃料系のエンジンらしい。
そしてタイトルのシムーンとは、
この主人公たちの乗る儀式用航空機。
だんだんと劣勢になっていく戦況ではあるが、
神話的な機体であるシムーンは圧倒的な性能を誇る名機。
ふたり乗り仕様で相方と息を合わせなければ操縦できないが。
腕に覚えのある一騎当千の巫女たちに操られたシムーンが、ひとたび戦場に姿を現しさえすれば、それは敵を寄せ付けない。
しかし・・・軍国は量において圧倒的だった。
***
話のメインは、戦争の話というより、
女の子たちの関係性の部分です。
誰と誰がペアになるか。
誰と誰がくっつくか。
という部分に集約されます。
女から男に成れる世界観なので。
シムーンが二人乗りの飛行機なので。
あの子のパートナーには私がなる!他の奴は認めない!
というコンビがいくつも結成されます。
パートナーを失って途方にくれる子も。
そしてその結果、急遽結成されたチームも。
そして神託を受けずに子どものまま年齢を重ねて飛び続けている兵士も。
そしてシムーンの儀式には秘密がある。
シムーンの舞いには、戦いとは関係ないふしぎな機能があるのだった。
***
以下、ネタバレ要素。
敗戦しました。
シムーン航空隊は敵国によって接収され、
生き残ったパイロットたちは、
神託を受けて男か女になり、第2の人生を歩み始めました。
しかし、
戦死したわけでもなく、
ここにはいない組がいくつかあります。
それは・・・・
***
感想:::
難解な専門用語をどうにか把握できれば、
まあまあ楽しめる物語でした。
こういうのは雨のように降って来る専門用語に拒絶反応が出ないことが前提ですね。
なんとなく、観ているうちに分かってくる、それを待てない人には辛いかもです。
専門用語は公式サイトの「WORDS シムーン用語集」で説明されています。
解釈に関しては・・・
これは少し解釈できる作品なんじゃないかと思います。
奥深い。
特にミステリ要素1個ありました。
ミステリ要素があると、がぜんお話がキラめいてくる。
画質も悪くなく、ストーリーも破綻しておらず、
隠れた名作とまでは呼ばれなくとも、
隠れた良作とは呼べる枠でしょう。
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