ミッドナイトスラスト(著:ハロルド・キング)【読書紹介だ。奴だ。俺が行く「読書紹介と連絡がとれませんっ」「まずいぞっ」】
こんなの紹介していいのかなあ?
まだ戸塚駅に商店街があったころの本屋さんで買った本。
時は1950年代。スターリンが死ぬ直前。
アメリカは戦略爆撃機B36を用いた、大規模演習を行おうとしていました。
その内容は欧州からアメリカに侵入する作戦。
おそらくソ連爆撃隊が行うであろうルートで、実際に侵入できるかやってみよう。
さらに自国への侵入なら、ソ連側に察知できないし、秘密裏に演習を行うことができる。
群像劇です。
視点は最低でも、4つあります。
反抗的で問題のある戦闘機パイロット。
彼は同僚を死なせた罪で、解任されて旧式機を本国に送還するフェリー任務に就かされるのだが、野望を果たそうとする彼は新たに問題を起こす。
もうひとつはソ連からミグ15で亡命してきたパイロット。
彼はソ連からの暗殺者に怯えているのですが、どうにかして秘密を訊きだそうとするする西側諜報部。
そしてソ連からの暗殺者を撃退する任務を負った、大戦中のレジスタンスの生き残り。
そしてB36の独善的で癖のあるベテランパイロット。
他にも演習作戦司令官とかを含めるともう少しある。
***
50年代というレアな時代にふさわしく、その時代にしか出てこないメカが出てくる。
B36シックス。
(B29の後継機。大戦には間に合わず)
F84サンダージェット。
(自衛隊でも使っていたF86セイバーのひとつ前の戦闘機)
ソ連戦闘機ミグ15。
(有名なのはこの子だけ。朝鮮戦争で活躍)
ソ連製マルゴーリンピストル。
かように、
この時代にしか出てこないレア武器が贅沢配備。
冷戦初期を舞台にした軍事サスペンススパイスリラーもの。
↑ マルゴーリン銃はこれじゃないかもしれないけど違ってたら申し訳ない。
だが、なんていうか、オチらしいオチはない。
結局、低気圧のせいでアメリカ本土侵入演習は失敗してしまい、
さらに例のはねっかえり戦闘機乗りが、B36の一機を撃墜してしまい、
(同士討ちである)
ソ連の暗殺者と元レジスタンスは相討ちになり、
亡命してきたパイロットは、何やら重要な秘密を話す。
それはソ連の高官が彼の基地に滞在していること。
スターリンの新たな大粛清を恐れたソ連軍部は、
いちばばちかの西側への戦争を企図していたが、
スターリンの死により急遽中止されたという、
舞台裏の話もねじ込んできます。
絶版してるだろうなので、普通にネタバレしてしまいました。
ネタバレタグをつけますが、
これを古本屋で見つけるのは大変かもしれない。
私自身も「あんま面白くないなあ」とは思ったものの、
舞台設定がとにかくレアなので、それだけが目当てで買った本です。
しかしながら、時代設定だけに、印象には残っております。
この時代設定の作品って少ないですよね。貴重。
ところが亡くなる前の父に貸したら、意外と好評でした。
古い人にはウケるのかなあ。
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