ヘウレーカ(著:岩明均)【マンガ感想くん、君とは会ったことがあったかな?「いやだなあ、僕は小遣いをせびりにきた孫ですよー」嘘つけー!「あれー?」】
岩明均の一冊完結。
ヒストリエがうまく続いてくれないことで、
欲求不満になってしまった人たちの願望を、
とりあえずは受け止めてくれる快作。
(ヒストリエ以前の作品だけど)
舞台はシラクサ。かのアルキメデス老がいた時代。
ハンニバル戦記の最中、ついにシラクサとローマの最終戦争が始まってしまう。
折もおり、シラクサに来ていた陽キャのスパルタ人。
ダミッポス。
スパルタ人のくせに彼女を連れて、シラクサ留学(?)
ちゃ、ちゃらい。お前はスパルタ人じゃないなー!
そんな悲鳴はさておき。
ここで少しボケかかったアルキメデス老に師事する。
ボケじいちゃんなので、名前とか覚えてもらえないのだが、
とりあえずメカやシステムを紹介してくれる。
そしてローマとの戦いでも、老が作った巨大メカが無双するのである。
***
ヒストリエとまったく同じ雰囲気。
ただ時代が違うので、登場人物は被らない。
こちらはハンニバルとローマが戦っている時代である。
アレクサンドロスの時代とは100年ほどズレる。
↑ この戦争の時代ですね。
そして。
なんとなく、テーマも被っているような気がするのは、
気のせいだろうか。
たぶんヒストリエの主人公エウメネスの人物造形は、
このダミッポスを受け継いでいるよね。
ダミッポスを主人公にした続きを書くことに、
何か、問題があったんだな。
まあ、こいつ。大義とかのために戦うタイプじゃないし。
この男では続きをイメージできないもんね。
一方でエウメネスも、
大義とかで動くタイプじゃないが、
本人が知的好奇心の塊だし、なにより意外と義理に熱い。
これまでのヒストリエの中でも、
エウメネスが死ぬまで戦い続ける理由が、提示され続けちゃってるんだよなあ。
これはダミッポスで続きを書けなかった際の反省が入ってると思う。
***
あとは、現代日本人が読むこと前提なので、
当然ながら古代社会そのまんま、ではないこと。
まあ、そうだよね。
面白くないと。売れないもんね。
個人的にはあのハンニバルを、もっと出して欲しかった。
(ワンカットしか出てこん)
↑ せめてイッソスの戦いまで描いてほしい。
アレクサンドロス戦記。旅行記としても面白い。
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