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エリザベート1878(2023年:監督@マリー・クロイツァー)【いいか、映画紹介なんてもんはな、マブくて細くて、踊りができりゃあ出来んだよ。なめんな!】
オーストリアハンガリー帝国の皇妃。
エリザベート皇后。
美貌の皇后は、帝国の象徴だったみたいで、
さぞや雅な世界を生きておられたかと思えば、
割とリベラル欧米人の人で、
要するに自由人だった模様。
宮廷の堅苦しさになじめず、旅行ばかり。
息子を亡くしてからは、その傾向に拍車がかかる。
といった辺りは知られていますが、
今回は、1878年という特定の年に絞った模様。
レビューいわく、
「皇族といったイメージから解き放たれた、新しい女性像」
とか、
「親近感が持てる、新しい女性のイメージ」
とか、
そんなような評価がされている様子ですが、
それは嘘です。
その人たちはなんもわかっちゃいない。
そうだ、皇后の本質は、
どこにでもいるヤンキー娘なんだっ!
茨城だっ! 茨城千葉帝国だっ!
御年40歳になられる皇后は、
相変わらず極端なダイエットに勤しみ、
異様に細いコルセットを身に着ける努力を続けているけど、
それは、もう義務ではなく、癖の強い趣味。
そうだっ
皇后は遊ぶことしか考えていないっ、
象徴はすることがないんだ、遊ぶしかないんだっ!
いや、そこまでは言わんが、
娘(6歳くらい)を夜に連れ出して喘息の発作を起こさせてしまい、
夫には怒られ、
イギリスに遊びに行って、
馬係のおにーさんと、いい雰囲気になってしまい、
息子(20歳くらい)に怒られ、
傷病兵のお見舞いにいって、
タバコをあげて、一緒にスパスパした挙句、
娘(お姫様6歳)に「恥ずかしいと思った」などと釘を刺されてしまう。
皇后は自由度が高すぎて、やることなすことファンキーなのである。
ロックフェスとかを、はしごするタイプだ。
それでも若かった時には、それが許された。
美人だったから。
しかしながら、イケメンだった夫も、
すでに頭の禿げたオッサン(皇帝)
セックスレスになってかなり経つ。
いやでも、皇帝は精力剤を飲んで、
夫の務めを果たそうとしている。まじめか?
しかし、それがわかってしまったらどうよ?
しかも夫、自分には発情しないくせに、
宮殿の庭で迷子の18歳に声をかけている。
見てしまった。皇后は見た。おーまいごー。
絶世の美女と呼ばれ、甘やかされたころから20年。
もはやオバサンとなった自分には、
いろいろなものがきついのよ!
***
しかしながら、
いや贅沢な悩みやな。
とは思った。
自分で選んで、皇后になったんだし。
嫌なら出ていけばいいんちゃう?
その決断力はないんだよね。
状況を決定的に変えるようなことはせず、
周囲の世界に不満を募らせていくのは、
まさにお嬢様の姿。
他人が何かしてくれるのを待っている。
そこらへんだけは、良家の貴婦人らしい。
***
そういう感じなのかな?
と思っていたら、
皇后は途中で開き直り始めた。(爆!)
かったるい儀式を女官に変装させて出席させたら、
娘から「お母さんがすごく威厳があった。すごく良かった」
と言われ(前半との落差よ)
いいのよ。もういいのよ。しかしあなたの方がプリンセス感があるのね。
皇帝が声をかけた女の子(一応は貴族ご婦人)には、
「皇帝の愛人になってくれない。あ。あの人は忙しくてせっかちだから、ベッドで裸で待っていてくれたらいいから。あと優しい言葉をかけてやってね」
とプロデュースする始末。
いいのよ、男はやっぱり若い女の子が好き。これでうちが遊びにいっても文句言わせへんやろ。
そうだっ
あきらめたのだっ
もう、大阪のオバチャンなのは、いかんともしがたい。
もはや美少女じゃない。だけど、
開き直るしかねえ。
娘にバカにされても、息子に距離を取られても、
夫が愛人を囲っても、
それでいて皇后の地位を怒りと共に投げ捨てることができなくても、
知るかボケェ!
なるようになるしか、ならんのじゃあっ!
なんぼのもんじゃあ!
世界よ。これが元ヤン・・じゃなくて、皇后の実態である!
この開き直り方は、既視感がありすぎて、
ああ、逆にこれが描きたかったんだな。
って感想が湧き出てきました。
そんな今作は、
京小町が大阪のオバチャンになっていく話。
という拡大解釈でよろしいでしょうか?
女が魅力を無くして、逆に開き直ってからが、
オバサンだ。いや、人生の本番だ。
なんぼのももんじゃ!
もももももんじゃ!
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