ファイヤーフォックス(1982年)【この読書感想文は必ず✕✕✕語で読んでください「あかん」】
クリントイーストウッドがまだ若いころに主演やってた冷戦空戦アクション。
ソ連の最新鋭戦闘機。ミグ31ファイヤーフォックス。
リアルワールドではミグ31といえば、フォックスハウンドになっていますが。
ウクライナ戦争では空中発射弾道ミサイルを発射するための母機としてのみ使用されています。空中戦とかができる機体ではないのです。
戦闘機というよりは、ミサイル母機。
これはこれで需要があるみたいですが。
しかし本作はフィクション。
ファイヤーフォックスはSF的な性能を叩き出すオーパーツ的戦闘機です。
ステルス能力を完備し、マッハ6で巡航。もはやミサイルが追いつけない。
極めつけは、脳波思考誘導によりタイムラグなく動作。
「ただし、必ずロシア語で考えてください。必ずロシア語で」
はい、主人公ミッチェル・ガントは片親がロシア人という設定です。
ベトナム戦争のエースで少し心を病んでしまっていますが。
今回のCIAは、単にスパイを送り込むのではなく、
戦闘機を飛ばせるパイロットを直接に送り込んで、
機体を丸ごと強奪しようというもの。
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当時。ソ連の航空技術はアメリカから見て不気味だったんですね。
戦ったことないし、極度の秘密主義だから、いつの間にか、
アメリカをはるかに超越した戦闘機を有しているかもしれない。
実際にミグ25フォックスバットという戦闘機に、
写真を見ただけで「これはヤバいぞ!」
アメリカは恐れおののき、
大慌てでF15とF16を開発しました。
その後、肝心のミグ25が札幌空港に亡命してきたので、
まっさきにCIAが分析して。
「そこまで恐れるほどではなかった」
という結論を出したそうですが、
当然、冷戦中だからそんな事実は誰にも知らされないのです。
むしろソ連がF15の技術を入手して、ミグ29やスホーイ27を開発していました。
そんな今でも現役で戦っている戦闘機たちはさておき、
物語に戻りましょう。
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ガントは工作員と共に、ソ連国内に忍び込み、
秘密警察KGBの追及を逃れて、飛行場までたどり着き、
ファイアーフォックスを強奪する。
ここまでがスパイアクションとしての第1部です。
ガントはスパイ初心者なので、工作員たちは全滅するほどの迷惑を受けますが。
対するKGBの大佐が野心丸出しで隙を見せてくれるので、
なんとか防諜網を突破。
反体制派の科学者の自己犠牲まで経て、どうにか強奪に成功します。
ここから第2部。
飛び去ったガントですが、
実はファイアフォックス2号機が残っていまして、
それにソ連のパイロットが乗って追いかけてきます。
ここは逃げるガントと、ソ連の書記長と防空司令官などが、丁々発止のやり取りをしたり。
あるいは追跡方針を巡って、司令部の中でいさかいが起きたりします。
前半とは打って変わった空戦アクション展開に。
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というリメイクしても売れそうな内容です。
サラッとした粗筋だけでも、ゾクゾクする内容。
今やったら中国のスーパーステルスとかになるんでしょうかね。
まあ昔の映画なので、映像がチャチなのは、むしろ懐古趣味の楽しさ。
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