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ブラッドミュージック(著:グレッグ・ベア)【君は読書紹介の何回分、その人からの距離があるの?】

これはパニック小説の枠です。終末ものです。
どういうパニックというと、とある技術を科学者が開発。
そのまま地球滅亡に至るという感じです。

80年代版の幼年期の終わり、などと言われているそうでして。

実は生物の遺伝子をコンピュータの演算素子に使える、という研究が実際にありまして。

そのアイデアをSFとして使ったもの。
そして生体コンピュータとして用いられるのは人間の白血球、さらに言うとリンパ球です。
主人公の科学者は、研究を中止させられたのに腹を立て、考えるリンパ球を自分の肉体に仕込んでから家に戻ります。
彼は自らの発明に「ヌーサイト」と命名。
しかし「ヌーサイト」は一瞬で技術的特異点を突破して知性を獲得。
まず主人公の科学者の肉体を探検しつくし、お風呂に入ると人体の外にまで冒険してきます。そしてついに脳の意識と接触。
主人公に語り掛けてくるのです。

こうしてヌーサイトの時代がはじまり、人類はその宿主としてのみ生きる定めとなったのでした。グレイグーならぬブラッドグーが発生したのです。

そんな小説。
まあ宿主として必要なので、人類が本当に絶滅するわけではありませんが。

私はこの小説、すごくスキ。
なので自分の小説にも血液コンピュータを出したくらいです。
こういう時代が決定的に変わってしまう感覚もスキ。
いままであんまり起こったことないですけど。

産業革命と農業革命と言語革命くらい? 
人類の歴史では特異点は3回くらいしかないです。

まず言語を獲得すると抽象的な思考ができるようになって革命。
さらに農業を発明すると生活のスタイルが変わった文明が出現する革命。
最後に産業革命。
4番目はなんでしょうか。
AIが人間になるくらいではだめですね。
それだとまだ根本的に後戻り不可能な変化じゃない。
その特異点を通過すると、根本的に存在自体が変質してしまい、後戻り不可能になる。
特異点って、そういう変化だと思います。

今回はこれだけ!おしまい!

あ。それとこれは絶版してないです。

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