アルジャーノンに花束を(著:ダニエル・キイス)【今回の読書感想文はちょっと変化球を投げてみた。その名も、爆発する魔球!「永久退場っ!」】
言わずと知れた名作文芸。
いちおうSF枠でもあったらしいけど、忘れ去られている。
いや、いいんだ。
さて。
こんな有名な作品にたいして、もはや述べることはない。
ないのだが。
少し引っかかった部分がある。
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東大の偉い学者さんが、IQ92とジャッジされちゃった件。
ワイス式IQテストよ。君はやらかしたようだね。
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まあ、ワイス式IQテストはアルジャーノンにも、全編出てくるやつで。
彼のIQが上下するのが、このテストで数値化される。
なのでドラマの最中の、彼の状態を指し表す指標にもなってるんだけど。
いや、IQというものが、
当てにはならないと言われていたけど、
ここまで当てにならないのなら、
本作品は成立しないやんけ!
どないしてくれるんよ!
あの感動を返せ!
とまではいわんが、
もしかしてエンディング時点のチャーリィの状況は、
ぜんぜん悪くないのでは?
かつて天才だった時期を覚えていれば、
頭の巡りが悪くても、そこらのエリートよりは察しが良いと思う。
スタート地点のチャーリィは本当に何も知らなかったけど、
エンディング地点のチャーリィはかつて天才だった男である。
もしかして、IQ60に落下したチャーリィは、
普通に起業とかできるんじゃないか。
この24年中盤時点の米大統領とかふまえて考えてみてくれよ。
いやいや、やっぱりラストの後味をぶち壊してるやんけ!
というかいわゆる障碍者の人を見ても、
本当にこの人たちは言うほど頭が悪いのだろうか?
と思うことが多々あった。
もしかしたら、私の頭が悪いのかもしれんが。
いや、エリートでもアホみたいな事件で炎上している人がいるので、
やはりどう見てもエリートが思っているほど、頭が良くないと考える方が妥当ではないのか?
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さらに私は思うんだけど。
訓練とかでどうにかなったりする?
ちなみに私は訓練すると視力検査のあれが、
実際には見えてなくても判別がつくようになった。
というわけでスペックよりも視力が悪い。意味がない。
そう考えてみると、
やっぱりまったく違った作品に見えちゃうんだな。
だってこれ、チャーリィが自分で書いた手記だもん。
もしかしたら、チャーリィは自分が障碍者だと思い込んでいただけ。
という仮説すら出てくるぞ。
まさかのミステリ説!?
***
いや。やはりIQという概念が無理な一般化なんだよ。
そもそも知性の生物学的定義がないもんね。
定義がないからAIと人類の知性の違いも認知できない。
だからAIもいつまでたっても、本当に人間らしくなれない。
科学革命以前の、生物は進化して人になったというキリスト教的科学世界観を感じる。
進化=進歩だ。
進化したら、優れた機能を発展させたはずだ。
そういう思い込み。
実際には、進化=生き残り である。
要するに人間の観察力がへぼすぎて、
自然の実相が捉えきれないのである。
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今回は名作を肴に、ちょっと変化球で攻めてみました。
↑ トップ画像は笑わせるセールスマンさんの画像を使わせていただきました。ありがとうございました。
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