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イングロリアス・バスターズ(2009年:監督:クエンティン・タランティーノ)【どうよ。俺の最高傑作だぜ「すごい映画紹介っすね」そっちじゃねえよ】

クエンティン・タランティーノ。
彼の持ち味は、バイオレント・シュール・コメディ・アクション。
要するにアホなチンピラたちが、
意味が良くわからない抗争で勝手に全滅するような作風。

さて彼の映画「キルビル」の中で、
実際にはありえなさそうな、映画の宣伝が流れる。

そこにあったのは、
デスプルーフ。
マチェーテ。
プラネットテラー。

そして。
イングロリアス・バスターズ。

実際には、そんな映画は出てこないだろ。
なんて思っていた時期が監督にもありました。

キルビルがヒットして、
「あの予告の奴も作ってくれよ」
と言われることになろうとは。

出オチ感満載のこの予告は、
実際に作られることなど、想像すらせずに、
もっともシュールなネタをぶち込んだだけの、一発ギャグだった。
ところが!である。

「できらぁぁぁ」
「どうあってもこれで作ってもらおうか?」
「え?このネタで映画を一本丸ごと?」

既視感がありすぎる?

まあしかし。
これで脚本を作れ。
と言われて作れなければ、プロの名が廃る。

そうやって作られた映画。
はてさて。

↑ これを読むと10年前からやる気満々だったようなのですが・・・
すいませそ。
ちょっと個人的な感想が強すぎました。

****

こうして、シュールで、ギャグで、ニヒルで、アホで、
よくわからんブラックコメディ映画が爆誕した。

第2次大戦下のフランス。
ユダヤ人狩りに勤しむナチス親衛隊のランダ大佐。
ブラピ率いるアメリカ軍潜入コマンド。
そしてランダ大佐から家族を殺されつつも逃れたヒロイン。

そうした人々があれやこれ。ギャング映画である。
そう。ギャング映画である。

アメリカ軍コマンド部隊にしてからが、
アルカポネ社から引き抜かれたような、暴力アホである。

ランダ大佐も、ブラピに取引を持ちかけるという、
ナチスの基準から見てもすがすがしいほどのクズである。

そして極めつけは、ヒトラー含めてナチス最高幹部たちが、
出会いがしらのマシンガンでハチの巣にされてしまうという。

ネタバレタグつけます。

まあ、ギャグなんだけど。
この場面で、ニューヨークで生き残っていたユダヤ系のじーちゃんたちが狂喜乱舞。
名作として祭り上げられてしまった。

(嘘だろ?)

まあ、いいか。
というタランティーノマフィアが本領発揮した映画なのだぞ。
観たら忘れてくれ。良い子との約束なんだぞ。

*:なお、ブラピは後日、シリアスな戦争映画も主演した。

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