読書日記・本能なのだろうか
5月11日(木)
息子がもう一度見たいと言っていたマリオの映画のチケットを購入しようと思ったら、ちょっと前に登録していたメンバーの特典で、リピーター割引なるものがあることを知った。本来は大人が1900円のところ、なんと1300円で見られるとのこと。600円の差は大きい。息子にちょっと安く見ることが出来るんだよ~と説明すると、「じゃあ何回でも行けるね!」と笑顔が返ってきた。割引されているとはいえ、大人と子どもの合計で2300円を支払うわけだから、それを何度もくり返すには金銭的に難しいんじゃないかな~と説明していたら、息子がまったく聞いていないことに気づいた。そうだよね~、親の言葉って軽くて聞き流せちゃうよね~。わかる~。
読んでいたのは、香山哲さんの『ベルリンうわの空』。
香山さんの、のんびりした空気がとてもよくて、思わず私もベルリンに住みたくなったけれど、このベルリンの魅力は香山さんの目を通した魅力であって、私自身の目から見たベルリンがどのように見えるのかはわからないと気づく。これはどの国であっても、どの地域であっても同じだけど、自分が住んだことのない場所には、大きな魅力を感じるところがたくさんあって、けれど実際に住んでみたら魅力以上に大変なこともいっぱいあるんだろうなとも思う。そして今住んでいる場所にも同じように魅力はあるはずなんだと思っている。魅力がなければ何年も住み続けるなんて無理なのではないか。たんに引っ越しするのが面倒だとしても、面倒だと思うにも理由があるはずだろうし・・なんて面倒くさいことを考えてしまった。
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5月12日(金)
うちの犬は誰彼かまわず吠えまくる犬で、とてもうるさいのにもかかわらず、歩いていると「かわいい」と言われることがある。しかし褒められているはずの本人は(本犬?)気にするでもなく、「かわいい」と言ってくれた相手にもガウガウと吠えまくる。ただ一部例外があって、それは女性(しかも10代後半から20代半ばぐらいまでの女性)が「かわいい」と言ってくれた時。この時だけは吠えない。面白いぐらいに吠えない。人間のオスも犬のオスも、女性の年齢に反応するのは本能なのだろうか。
読んでいたのは、佐藤友則さんの『本屋で待つ』。
本屋さんとして売り上げを上げることだけではなく、地域の人たちにどうしたら喜んでもらえるのか、それを考えて実践していく佐藤さんの行動力が素晴らしい。そして不登校の子をバイトに受け入れて、その子たちとの関わりを経て、自分自身も教わることがたくさんあったという佐藤さんの優しさ。なんか優しい時間が流れている本でとても良いです。