自分を客観視することができるようになるかもしれない
問題が発生してパニックになった時って、頭の中がうるさくなる。問題に対してどう対処したらいいのか、ということよりも、問題が発生したことによって自分が考えてしまう最悪の結末が何個も頭に浮かんでくるため、頭の中がパニックになるのだった。
たとえば子どもが風邪を引いたとき。熱があればどのタイミングで解熱剤をしようしたらいいのか悩み、はかる必要もないのに何度も子どもの熱をはかってしまう。熱が高かったら解熱剤を使うのではなく、本人がグッタリしてしんどそうだったら使ってと小児科で言われたけれど、熱がある子どものグッタリがよくわからない。グッタリしている!と思ったとたんにハイテンションで動き回ったり、かと思えばグッタリして動かなくなったり、でもこれってハイテンションで動き回ってたから疲れてるってこと? それとも熱でしんどくて?? どこで見分けたらいいんですかーーーーー!!! と一人でパニックになる(解熱剤を使わなければいい話では?)。
熱があるだけなら様子見でいけるけど、いまは感染症の問題もあるし、いきなり高熱になって意識が無くなるとか怖い話を見聞きすると、わが子が突然どうにかなってしまったらどうしよう!!と、一人で最悪の結末を考えまくってオロオロしてしまう。
こういうときに何より大事なのは、自分自身が落ち着くことだってことは知っていて、けれど知っているからできるってもんでもなく、わかっちゃいるけど頭が勝手に落ち着かないほうを選んで行動しているとしか思えないぐらい、一人パニックにおちいってしまう。
夫にはよく「落ち着け」と言われるものの、普段から冷静沈着でパニックを経験したことが無い夫の言葉は右から左へと流れるばかり。パニックにおちいったことがある人の気持ちがわからないなら、ちょっと黙っていてほしいとすら思っていたこともある。最近は夫の冷静さに救われていて、私自身もむだにパニックにならないように気をつけられるようにはなっているけれど、それでも割合としてはまだまだパニックの女王レベル。
これも性格のひとつだし、変えられるもんじゃないんだろうなと諦めていたところで、『チャッター』という本に出会った。
この本の中で、パニックになるときは、自分に対して第三者に話しかけるようにしてみたらどうか、という話が書かれていた。
たとえば
「子どもが熱を出した!私は何をすればいいの?」
と考えるよりも、
「子どもが熱を出した!モケリンは何をすればいいと思う?」
と第三者の目線で自分に問いかけてみる。
これだけで、今の自分が何をすべきか、冷静に判断できるようになるらしい。
自分の名前を出して第三者の目線に立つことで、客観視ができるようになる。パニックの当事者から、パニックを冷静に判断できる人になれるらしいけど、本当だろうか? ちょっと疑わしい。
これは泣いている子どもにも有効らしく、たとえば
「(子どもが大好きな)キャラクターだったらどうするだろうね?」
と声をかけると、子どもは落ち着くと本に書かれていた。
たまたまこの本を読んでいたとき、娘が大泣きしていて手がつけられなかったのだけど(障害があるせいか、パニックになると何をしてもムダなほど数時間は泣きわめく)、娘には大好きなキャラクターがいたので、
「○○(娘の大好きなキャラクター)だったら、こういうときどうするかな?」
と娘に問いかけてみた。
そしたら大泣きが止まって、なぜか真顔になった。こっちがビックリした。
ただ娘の場合、感情のコントロールが一般の人よりも難しいので、そのあとまた涙が復活してしまったのだけど、その後も
「○○(娘の大好きなキャラクター)は、イヤなことがあったときに泣いて大声を出すかな?」
「○○はイヤだなと思う気持ちを、どうやってお母さんに伝えるんだろうね?」
などと話しかけていたら、いつの間にか娘の涙が止まっていた。えええ???効果あるんだ???それとも単に泣き疲れたから泣き止んだだけ???(まだ疑ってる)
普段なら2時間は泣き止まない娘が、今回は30分で泣き止んだ。これは効果があったと思ってもいいのかもしれない。ただ、状況やそのときの子どもの感情に左右されるはずだから、絶対にこうすれば泣き止みます!というものではないと思う。絶対に効果があります!!なんてものは、この世にないもんね。
自分を客観視することの大切さは、娘を通して教わった気がする。私自身、客観視することが難しいどころか、人の悩みも自分事にしてしまえる能力があって、自分の悩みじゃないのにしんどくなるということが結構ある。自分と人との境目がハッキリしていないみたい。何でも自分事にしてしまって、しんどさが倍以上になっている気がする。
そういえば『ワンピース』の中で、ブルックの過去を知って大泣きしているフランキーに対してゾロが、
「気持ちをわかりすぎだろ!
てめェ 軽く背負い込むな」
と声をかけるシーンがある。
人の気持ちをわかってあげるのは大事なことだけど、それをまるっと背負い込むのは違うんだよね。人は人、自分は自分。ここの線引きは大事。
そして自分自身の悩みを大きくしないように、自分にも第三者目線を持っていること。ここも大事。
長くなったけれど、自分が忘れないようにメモとしてこの記事をnoteに残しておこう。
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