読書日記・笑えないのに笑ってしまう
12月17日(日)
『自由研究には向かない殺人』を読む。だんだんと嘘をついている人が増えてきた感じ。こうなってからが面白くなるんだよねぇ、と思いながらひたすらページをめくる。犯人が誰なのか、いっこうに見当もつかない。
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12月18日(月)
午後、家の近くで予定があるので自転車で出かける。帰りが夜になってしまい(誤算)、しかもかなりの強風だったせいで寒さがダイレクトに体をおそう。めちゃくちゃ寒かったので、つい「さむーい!!!!」と大声で叫んでしまった。歩いていたおじいさんがビックリして振り向いた。おじいさんもビックリしましたよね、私も人前で大声が出たことにビックリしました。無意識って怖いですね。
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12月19日(火)
にしおかすみこさんの『ポンコツ一家』を読む。たまたま実家に帰ったら家の中がゴミだらけになっていて、母の様子がおかしい。検査したら認知症だと判明したので、にしおかさんは家族の面倒をみるために実家に戻る。状況が状況なだけに、本当だったら笑えないことばかりなんだけど、にしおかさんの文章には笑いが搭載されているため、笑えない状況なのに笑ってしまうという謎の現象が生まれる読書時間を過ごした。
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12月20日(水)
『自由研究には向かない殺人』を読み終わる。そうきたか!!!と一人でうなる。これは犯人に見当もつかなくて当然だろう、と最後まで犯人がわからなかった自分をなぐさめる。途中しんどい描写があるけれどストーリーとしては面白かったのでよかった。シリーズ物なので全部読むぞ!!と意気込んでいたら、来年の一月に第4弾が発売されることをいま知った。来年の楽しみが増えた。
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12月21日(木)
『ポンコツ一家』を読み終わる。耳が遠いし酔っぱらってばかりで役に立たない父、マイペースな世界で生きるダウン症の姉、認知症になって独自の世界を生きるようになった母。「自分は大丈夫」だと3人とも思っていて、でも3人とも全然大丈夫じゃなくて、にしおかさんが一人で奮闘しながら、でも3人とも足腰に問題は無いので勝手気ままに行動しちゃうし、もうこれってコント???と思えるぐらいに毎日が取っ散らかっている様子も見えるんだけど、でもなぜか、この本を読むと温かい気持ちが生まれて、それってどうしてだろうなと考えてみると、にしおかさんの文章に愛があるからなんだろうな、という月並みな表現しか出てこない自分をどうかと思っている。とても素敵な本だった。
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12月22日(金)
杉井光さんの『世界でいちばん透きとおった物語』を読み始めた。『ダ・ヴィンチ』で紹介されていて存在を知った本。今年話題になったらしいのだけど、話題についていけてないおばさんは、この本の存在を2023年も終わろうとしている12月に初めて知ったのでした。なんかビックリするようなことがあるらしいんだけど、それが何なのかまったく分からず読み進めている。ドキドキ。