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読書日記・私の耳はうまく受け止めてくれない

5月26日(金)

レシピ本どおりの味付けで作った料理でも、子どもたちの口に合わないということがあって、昨日は娘、今日は息子に「まずい」と言われ、夫には「ふーんって味」と言われる。「ふーんって味」って何??まずくもないけど美味しくもない味なんだろうけれど、それってどう改善したらいいのかわからないので困るんですけど???と、思わず夫にだけつっかかりそうになった自分を止める。「まずい」と言っているのは子どもたちなのだから、子どもたちの意見を聞いたほうがいい。とわかっているのに、つい夫にだけ文句を言いそうになる自分がいて困る。やれやれ。

読んでいたのは、kemioさんの『ウチら棺桶まで永遠のランウェイ』

以前に読んだ『モヤモヤしている女の子のための読書案内』の中で紹介されていたので読んでみた本。kemioさんが何者なのかまったく知らずに手に取ったので、最初は独特の言い回しに面食らってしまったのだけど、Amazonの紹介にもあったような「kemio独自のリズミカルな語彙が脳に雪崩れ込む」感じがページをめくるたびにクセになっていったので、とても不思議な本だと思った。独特の語彙がポンポン出てきてそれだけで素晴らしい。日本語とはこうあるべし!みたいなものに引っ張られやすい私は、文法とか守らないといけないんだろうとクソ真面目に考えて、自分の言いたいことを文章にするのが苦手なもんだから、kemioさんのように自由に言葉を操る人に強く憧れてしまう。楽しければ、面白ければ、何だっていいじゃないか!!!という思いでいっぱいになる。読んで良かった。


5月27日(土)

マリオの映画に出かけた夫と息子。夫は初めて。息子は3回目。初回は興奮しすぎてきちんと見られなかったらしい息子も、3回目ともなると少しは冷静に映画を見ることができたようで「○○のシーンで流れていた曲は○○のゲームの○○の場面だった!!」という発見があったらしい。嬉しそうに教えてくれるのはいいのだけど、ゲームに詳しくない私は息子の言っていることが8割理解できなかった。上記の「○○のシーンで流れていた曲は~」と書いているのはネタバレしないようにしているわけではなく、本当にどこのシーンのことを言っていたのかわからないため書きようがなくて「○○」を使ってみただけ。推しへの強い愛を語る息子の声を、私の耳はうまく受け止めてくれないようだった。ははは。

読んでいたのは、井上純一さんの『逆資本論』

そもそもマルクスの『資本論』についての知識がない私は、この『逆資本論』で書かれていることが理解できるのかと不安だったのだけど、マンガなので比較的分かりやすい感じ。とはいっても、よくわからない単語とか出てくるし、スラスラと読み進めることはできない。子どものころから勉強が大嫌いでサボってばかりいたけど、そのつけが今になって自分を苦しめているようだった。

知識がないと著者の思想に引っ張られやすく、本に書かれていることがすべて正しい!と思ってしまいがちなんだけど、全面的に信頼するのではなく、この本に書かれていることも一つの意見として読まないといけないんだろうなと思った。何を信じるのかというよりも、自分がどう考えるかというか。その自分がどう考えるかという点が非常に難しくて投げ出したくなるから、人の意見に乗っかろうとするんだけど、たぶんそれは危険な発想だと思うからやめておきたいと常に思っている。やめられているかは謎。

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