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義務で任務で腹が減る

未来を心配したり、過去を悔んだりせず、「今を楽しむこと」を意識して過ごしていきたい。そんな風にここ数年ずっと思ってきた。しかしときには、というよりもわりといつだって「楽しんでる余裕なんてどこにあるんじゃ!!」という気持ちで過ごしているため、私が実際に「今を楽しむ」を達成したことは片手で数えられるぐらいな気がする。

「今を楽しむ」というのは、「楽しもう!」という前向きな発言のようだけど、実は「楽しまなくちゃダメ」といった義務感にも思える。それは私があまのじゃくだからなのか、それとも永遠の反抗期だからなのか(どっちもさして変わりなし)。

どんなに前向きなものであっても、それを実践していかなければいけないと思ってしまえば、それは義務であり任務のようなものになるのでは??
そんなことを考えるよりも、ただ純粋に、素直に、今を楽しんだら良いのにね、と自分に思う。それができるなら、私という人間ではなく、もう別の生き物に変化していることだろう、なんてことを思ったりした。

そんな最近の読書は『ハラヘリ読書』

「読書+食べもの」のコミックエッセイだなんて、大好物に大好物を重ねた魅力的な一冊だったので買わずにはいられなかった本。読むのがもったいなくて、鳥が卵を温めるようにして本棚にそっと置いていたんだけど、最近ちょこちょこと読み進めている。一気読みはもったいなくて、本当に少しずつ。

登場する食べものたちが本当に美味しそうで、読むとお腹が減るのはどうしたって避けられようもない。最初に登場するシュウクリイム(森茉莉さんはシュークリームをこう書いているらしい)から好物なものが登場して悶絶しかけ、しかしシュークリームって中身がほぼ液体だから、食べるなら3個ぐらいはペロリだよねぇ・・・などと考えながら本を読んでいた。

それから沢庵。小さいころは苦手で、でも大人になった今、あの甘さがわりとクセになってバクバクいけるんだけど、私の胃には合っていないらしく消化不良を起こすので食べ過ぎることができない。くやしい。

そしてラム酒!!!ラム酒は苦手なのに、『ハラヘリ読書』のラム酒の魅力的な描写に思わずノックアウトされてしまい、ラム酒の種類を検索しまくった。飲みたい。猛烈に飲みたい。しかしアルコール度数が40%もあるらしく、いくらお酒好きでも度数が高ければ体がノックアウトされるため、飲みやすい方法を模索中。カクテルになって缶で販売されていると良いのだけど・・。


日頃から食べ慣れている食材はもちろんのこと、嫌いな食べものや、食べたことが無い食材なども、こうして本の中で魅力的に紹介されていると「食べてみたい!!」という気持ちでいっぱいになる。肝心なのは伝えかたなんだろうな。自分の好きなものを「最高に愛している!!」という状態で伝えることができれば、それは誰かに必ず伝わる・・はず。

『ハラヘリ読書』を読みながら、宮田ナノさんの「好き」を味わい、とても素敵な時間を過ごせた。ありがたい。それにしても腹減った。

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