2021年12月7日「イギリス文学とお菓子と猫に魅了されて」
今年のベスト本が発表される時期になり、あぁ年末だなぁと思うなど。こういったことでもなければ、年末だの新しい年だのと気づくことも無い我が家。
今年も『ダヴィンチ』を真っ先に読んだ。
以前は、ランキングの本を片っ端から読みたいと思ったこともあったし、自分がどれぐらいランキングの本を読んでいたかを数えていたこともあった。
しかし最近は、ランキングをただ眺めるだけになっていて、私の中で日本の小説はすっかり遠のいてしまったことを痛感する。手に取るのは翻訳小説が多いし、そもそもあまり小説を読まなくなったというのも理由の一つ。
それでもランキングを眺めているのは楽しい。読みたい本をピックアップしようかと考えるのも楽しい。
そして今回、特集の一つに「食と農のマンガ」なるものがあって、食に関するマンガが大好物の私はついつい前のめりになってしまった。特に気になったのは、『午後3時 雨宮教授のお茶の時間』。Kindle Unlimited対象だったので2巻まで一気読みした。
イギリス文学を愛する教授が、本に登場するお菓子を姪っ子のサヤちゃんと一緒に作っていくのだけど、これがまたどれもこれも美味しそうでたまらず、ダイエット中なのでお腹をグーグー言わせながら読んだ。
もう何十年も前に、「イギリスの料理はどれも美味しくない」と聞いた覚えがある。けれどこの『午後3時 雨宮教授のお茶の時間』を読むと、どのお菓子も美味しそうだし、実際に美味しいのだろう。「美味しくない」と言った人の舌がイギリスの料理に合わなかっただけなのか・・と結論が出た。どんなものでも、自分で体験していないことに対して、他者の意見だけで判断しては行けないんだろうな。
それにしても私は『午後3時 雨宮教授のお茶の時間』に登場する『ハリーポッター』や『嵐が丘』、『ホビット』や『メリーポピンズ』など、どれもこれも読んだことが無い。映画でなら、どれも見たことはある。けれども、食事の描写が際立っているのは、やはり本なのではないかと思い始めて、そうなってくると小説を読みたいじゃないの!!という気持ちが強まってしまった。
『午後3時 雨宮教授のお茶の時間』は現在3巻まで発売されているらしい。Kindle Unlimitedで2巻まで読めたけど、全巻買う。それにしても要所要所で登場する猫が良い。途中から本編以上に猫を探している自分が居て、すっかり猫にまで魅了されてしまった。何から何まで素敵な作品だ。