ウクライナ軍実在の狙撃手が脚本に参加した映画「スナイパー コードネーム:レイブン」/2年前観ずにレビューしたので改めてレヴューしたい
2年前のレビューが早すぎたようだ。
感想
バックグランドを考えずに観れば、腕利きスナイパーの英雄伝で妻を殺された主人公の復讐劇。
ウクライナ政府公認の映画なので、ロシア兵が次々に狙撃で殺されていく。
現実はロシアがウクライナに侵略してきた戦争なので「正義が勝つ」という意味では、「悪を倒す」スカッとする映画のはずだが、視聴した後味は悪い。
戦場で兵士たちは「国を守る」という一心で戦っていると思うが(ロシア兵はどのようなモチベーションで戦っているのだろう? ロシア系ウクライナ人の解放?)、映像に出てくるのは「顔も知らない相手を殺すこと」の繰り返し。妻を殺したロシア兵を殺すところだけは復讐なのだが。
最後のシーンにつけ加えたのか、主人公が雪中でスナイプをする場面で終わり、字幕には「2022年2月 キーウ近郊」と表示される。
「罰を下すのは私ではなく神の手」
「敵を駆逐させたまえ」
の呟きで終わる。
あと数ヶ月で戦争開始から3年経つが、極東から兵隊を出兵させる国まで現れ、この争いが終わる気配はない。
国際連合という、各国から負担金を徴収する名ばかりの団体(日本は毎年2億ドル以上払っている)は、侵略国の批難決議すら出来ない。
人間の愚かさを感じる映画だった。
追:
どうでもいいことだが、計算が早くて頭の回る人がスナイパーに向いているらしい😊
(主人公の設定は物理・数学の教師)
MOH