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はじめての相談室

サポートの疲労から
相談室の予約をした私

予約の時間になり
名前を呼んでくれたその方は
若くて可愛らしい臨床心理士さんでした。

奥の部屋に案内され
一時間の相談が始まりました。

私は自分の辛さを吐き出したくて
ここに来たはずですが
気付けば40分くらい
娘のこれまでの経過を伝えていました。
それに気づいたのは心理士さんが

「ご自身のお体や心は大丈夫ですか?」

そう言ってくれてからでした。

「…ちょっと大丈夫じゃないかなって」

なんでちょっとなんて言ってしまうのか
全然大丈夫じゃないのに

だけど、全然大丈夫じゃないですって言うと
私まで受診の案内をされそうで
変な見栄を張ってしまいました。

辛い、しんどい、やめたい、消えたい
でも私がやるしかない
休む間もない現実

これを言っても
誰も代われないし、解決出来ない

いや言えばいいのか…
ここはそれを言う場所か…
そんな事を思いながら
次の言葉を探していたら

「今、ご自身が一番辛いと感じるのは
どんな時ですか?」

心理士さんが投げかけたのは 
そんな質問だったと思います。 

一番辛い時…
私は考えながら話しました。

「わからないのが…辛いです。
わからないのに、判断しないといけない
わからないのに、私が決めなきゃいけない
いつ治るかわからない
娘の病気が何なのかわからない」

一番などない
辛い時なんて日常すべてが辛い
その気持ちが溢れ出し
話せば話すほど涙が溢れてきました。

そこからちゃんと喋れなくなって
私はただただ泣いてしまいました。

私が落ち着くまで
心理士さんは静かに待っています。

だめだ…ちゃんと相談しなくちゃ
冷静にならなくては、と
涙を拭きながら

今後、娘には薬物療法以外に
認知行動療法をしたい事を伝えて
それに関する相談をしていくうち
少しずつ冷静になれました。

相談室での一時間
もちろん具体的な解決策など
期待はしていませんでしたし
目から鱗のようなアドバイスが
もらえたわけでもありませんでしたが
私は次の予約もしました。

臨床心理士の方とお話することで
吐き出せたことだけでも
気持ちが少し楽になった事や

違う視点からの考え方
今後の治療に関しての相談は
日々手探りのサポートをしている私が
主治医の先生以外とは話せない事を
話せたのは、とても良かったし
この相談はここでしか出来ない事でした。

そしてこれが
娘が薬物療法と並行して
認知行動療法も受けることになる
きっかけになります。

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