アトピー周辺知識21: 子牛の免疫システムの成熟と感染症、 腸管カンジダ菌症
こういうライフハック的な手法というのも偶には良いかなと。ある業界では避けられる方法や主張が、他業種では受け入れられ剰え実践されているというのは儘ある事である。視野を広く持つことの一つの利点とも言えるだろうか。
…それにしても生体内酸化ストレスの話により、漸くオーソモレキュラーにてミトコンドリアの活動が重要視される理由に納得が出来た。
下部リンクはアトピー性皮膚炎重症化の原因とされるカンジダ菌についての説明及び研究。
話は逸れるが腸管内のカンジダを殺菌する成分を持つ食品として有名なココナッツオイルにはラウリン酸、オレガノオイルにはチモール・カルバクロールがそれぞれ含まれている。オリーブリーフの成分としてオーレユーロペン等も有効である。
東南アジアでアトピー性皮膚炎が治るというのは気候や南国フルーツのみならずココナッツ食品が手軽に摂取出来るというのも理由の一つなのだろう。
つくづく東南アジアにはアトピー性皮膚炎を治し予防する要素しか無いと感じる。温泉やサウナでアトピーやアレルギーを治せなかった人は、観光も兼ねて東南アジアか台湾辺りに療養に行くと良いのかも知れない(勿論理由が分かっているので日本でも似た様な環境はある程度再現出来るが)。
入浴習慣の違いも顕著であり、一般的には日本人の様に毎日入浴は行わないそうである。
勿論シャワーや水浴にて汗や肌の汚れを落とし、水分やミネラルの経皮吸収により血行を促進する必要はある。だが皮脂や角質を過度に取り除く事はアジア人の薄い表皮を充分な皮脂で保護する肌質とは相性が悪く、この習慣はアトピー性皮膚炎を悪化させる一因にもなっている。
そういう意味でも大胆に場所を移して環境を変え、自然に習慣自体から見直すというのも一つ良い治療法では有るのだろう(清潔好きの日本だとこういった入浴習慣まで変える治療は中々に周囲の理解が得難い)。
実際の所自身の皮脂より優れた保湿剤は無く、最良の保湿方法とは石鹸などの界面活性剤は一切患部に用いず、湯水のみで洗い皮脂を維持する事である。汗で肌が荒れたり保湿剤が肌に合わない事は有っても、自身の皮脂が肌に合わないなどという事はない。
因みに上で上げたココナッツオイルは抗菌・抗炎症成分やその低刺激性により保湿剤としても優秀である。一般的な保湿剤のワセリンよりも刺激性が低いのは勿論のこと、他のオイルと比較しても刺激が無い様に思える。
勿論毎日サウナや温泉に入れるならそれでも悪くないとは思われる。だがサウナは兎も角温泉に毎日入るというのは一部を除き難しいものがある。
この点サウナは中々に悪くない選択肢であるかも知れない。昨今流行りのキャンプやグランピングなら多少汗臭くても問題無い辺り、レジャーと療養を兼ねて温泉やサウナ付きのアウトドア施設に行くのも一つの手かも知れない。
表皮症状の治療なだけにこの入浴習慣の問題は思う以上に重要である。都市部や先進国にアトピーが多い理由の一つに、この入浴に関わる衛生習慣の相違は確実に含まれるだろう。
…夏に水浴やサウナを好み、冬に温泉に入りたくなる感覚は体質としても正しいものの様である。
話が逸れた。酸化ストレスはある種真核生物が必然的に背負う業の様なものかも知れないが、個人的には免疫というより更に包括的な恒常性維持機構の範疇に当たる問題であると思う。今後はこういった生物学分野にもある程度踏み込んで行かねばならないのだろう。
恒常性維持機能の進化により野生動物より優れた持久力を持つに到った人類が、併せて得たものが長い寿命なのだろう。
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