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うつ病の私を救ったのは、母のたった一言

「なんで私ここにいるんだろう」

うつ病になった私は、会社を休職して、東京から地元の田舎に戻り、実家で療養した。まさか自分がうつ病になるとは思いもせず、毎日母にこの言葉を呟いていた。

うつ病というのは、想像以上につらいものだ。

同じところに座っていられず徘徊するし、夜は寝れない、食欲もない、痩せてく一方で体力も落ちていき、ずっと身体がソワソワゾクゾク、テレビの音を耳が拒否し、誰かが隣にいないと落ち着かず、独り言もひどい。それでいて、この辛さは周りの人に理解されにくい。

私は実家に帰ってきて、なんでこうなってしまったんだろうって毎日思った。

「なんで私ここにいるんだろう」

そう母に話した。「うつ病になってしまったから療養のために帰ってきたのよ」とかそんな返事がくると思っていたが、母の口から出た言葉は意外なものだった。

「お母さんが引き寄せたからよ」

なにそれ。どういうこと。。?

「あなたが今ここにいるのは、お母さんが引き寄せたからなの」

話を聞けば、私が東京に上京して10年。母は、もっと私と一緒に暮らしたかったのだという。この先、嫁に行ってしまっては同居もできない。最近毎日、私が実家に戻ってくればいいのにってそう思っていたのだという。

だから、私がこうして実家にいることは、母が引き寄せたことなのだと。

なるほど。。私は母の思いに引き寄せられたのか。うつ病になってまでしても引き寄せる母のエネルギー、すごいな...笑

私はここにいるのは不幸なことと思っていたけど違う。母にとっては幸せなことなのだ。母の願いを叶えるためだったなら、うつ病になって良かった。そう思った。

更に母は続けてこう言った。

「あなたが今人生のどん底にいるから、これから先にどれだけいい事が訪れるのか、お母さんは今ワクワクしてるの。下がるだけ下がったら、この先は上がることしか起きないからね。楽しみだわ〜。」

キラキラした目でそう訴えてくる能天気な母から、この神経質な私が産まれたのが不思議でならない。。

うつ病の治療で大切なことは、焦らないことと開き直ること。そうお医者さんは言っていた。

私はうつ病になってしまった、って思い詰めてたけど、母の願いに引き寄せられたって思ったら、真の意味で「ま、いっか。じゃあ仕方ないか。」って開き直ることができた。

楽観的な母の言葉に救われた。


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◆ポジティブな母との日常はこちら。



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