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バケモンたちの宴

社会人1, 2年目の僕は、周りの人達のレベルの高さに絶望していた。同期、後輩、先輩社員、どこを見ても自分に無いものばかりを持っている人が多く、自分がこの会社、このレベルの所に来たのは間違いなんじゃ無いかと、ずっと思っていた。
(過去に何本か上記内容の記事も書いている)

しかし、今はそんなことほとんど思わない。それは、慣れもあるだろうし、他の要因もあるだろう。でも、個人的に一番救われたのは、北信介の言葉である。

俺はバケモン達の宴に混ざれた人間や。ラッキーやなぁ

北信介は、ハイキューのキャラクターである。
Wikiからの引用は以下であるが、サマルと、稲荷埼高校のキャプテンで、ちゃんと自分で決めたことを最後までやり遂げれるタイプの人間である。強豪校の中でも、自分が平凡だと理解していて、バケモンが多い本編の中でも視聴者目線で寄り添いやすいキャラクターである。

稲荷崎高校バレー部主将を務める3年生のWS。背番号は1。
決してスター選手ではないがコートに入るだけで空気をシメることができる選手。バレーの実力自体は「まあ上手い方」程度であり身体的にも技術的にも特別優れているわけではないが、練習でできていることは試合でも必ずできると監督に評されている。
チームの親的存在であり、常に冷静で行動には無駄がなくかける言葉も的確。チームの主力でありながらメンタル的に未熟な侑らをコントロールすることができる数少ない人物である。「反復・継続・丁寧」を信条としており、バレー部の活動から私生活まで「毎日やる、ちゃんとやる」ことを大切にしている。また、練習でできていることは試合でも必ずできるという自信から試合で緊張するということもないという。その言動や行動から周囲からは「機械」と言われることもしばしばである。3年生たちからは、「信介」と呼ばれていることが多い。
中学3年間はスタメンはおろかユニフォームを貰ったことさえなく、高校入学後も3年になるまで試合に出たことはなかったが、その実直な姿勢が評価され新チームでは主将に任命されるとともに背番号1のユニフォームを貰い、涙を流した。自らを構築するのは毎日の行動であり結果はその副産物に過ぎないとの考えから「結果よりも過程が大事」との言葉に賛同しているがユニフォームを貰った際には「これも結果のうちかなぁ」と喜んだ。
自分が選手としては平凡であることを自覚しており、春高本戦の烏野戦では試合を「バケモンたちの宴」と称した上で自らを「それに混ざれたラッキーな人間」であると語っている。

僕は、ハイキューの中でも稲荷埼戦が大好きで稲荷崎戦ばかり見返している。稲荷崎戦は見どころが多い。田中の葛藤、日向の成長、そして北さん周りの内容など見どころが本当に多いのである。

周りがバケモンばかりに見えて苦しかった時期に、北さんの言葉は自分の中に入ってきた。(実際、周りは天才ばかりでは、ある。)
そして、腑に落ちた。僕はラッキーなんだと。バケモンに囲まれて、バケモンたちと同じフィールドに立とうと頑張ることができることはラッキーだ。
たくさんの成長機会に恵まれているとも、言える。下から上に這い上がる方が、上で下からの突き上げに怯えるより、楽だ。
バケモンたちに囲まれていると、驕ることもない。
上だけ目指して、バケモンの背中目指して、進む方が楽で、幸せだと。
北さんの言葉の意味とは、ずれていると思うが、僕はそう思った。
そう思った瞬間、少し肩の荷が降りた気がした。

今、周りに対して自分を卑下することは少なくなってきている。周りにあって、自分に無いものがあるならば、今からそれを手に入れるために進めば良いと思えるようになったから。

この会社、レベル、バケモンみたいな社員に囲まれて、バケモンたちの宴に混ざれて、心底ラッキーだと思う。



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