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snafu_2020
揺蕩う
なんだろう。
なんなんだろう。この感覚は。
揺らめくような、
空間に身を任せるような、
なんとも言えない、この感覚は。
葛藤でもなく、
戸惑いでもなく、
迷いでもない。
ただただ流れを感じながら、
抗わず、もがくこともせず、
浮かぶようにゆらゆらと、揺蕩う(たゆたう)。
彩り豊かな未来を描きながらも、
漠然とした寂しさを常に少しだけ抱きながらも、
今を感じながら生きている。
あぁ……。変わっちゃったんだな……。
あんなに変わりたかったのに。
あんなに苦しかったのに。
あんなに切なかったのに。
そうか。
あの目まぐるしかった感情の濁流から、抜け出したのか。
あれはあれで、
人間の醍醐味だったのかもね。
抑え込んでいた幼稚さが解放された。
嫌だったことが平気になった。
私を苦しめる人は気付きを与えてくれる人に変わった。
成熟してゆく感性に
一抹の寂しさを覚えながら、
今日も、揺蕩う。