おばあちゃんのちょっと背伸びした教え①
わたしのおばあちゃんは厳しい人だった。
子どもの頃、友達におもちゃを盗まれた。
「とった?」と聞いても,「とってない」と返ってくる。
仕方なく、なくなったおもちゃを探した。
おかしいなぁ、見つからない。
どこいったんだろう?
友達が帰ったあと、
おばあちゃんがおもちゃをわたしの前に出した。
さりげなく取り返していてくれたのだ。
そのとき
「あなたが悪いよ」
と一言。
「隙があるから、とってないって嘘つかれるんよ。なめられてるんよ。」
当時のわたしは
5歳か6歳ぐらいだった。
なぜ怒られているのか分からない。
盗まれた自分がなぜ悪いのか?
おばあちゃんはいつも落ち着いていて、子どものわたしにはちょっと背伸びしたようなメッセージを出してくれた。
そのときは理解できない。
でもあとになって
「あっ、おばあちゃんの言っていたことはこういうことだったんだ」
と分かるときがある。
経営の勉強もそうだ。
そのとき言われたことが分からなくて、
あとになって分かるときがある。
だから
理解できることが増えるよう
たくさん動く。
経験を増やす。
おばあちゃん
天国でわたしの成長を
見守ってくれているといいな。
馬場香織(ばばかおり)