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イタリアで、生理用品 【2022年最新版】◎ 追記'23/3/7 ◎
女性の身体で生きていればついて回るのが、毎月の〈アレ〉、生理事情。ニュージーランドに留学した高校生の時スーパーで生理用品を探しにいった際に、「ああ、やっぱり西洋人も生理があるのか!」と、頭ではわかっていたけれどハッとしたことを覚えている。(当たり前のことすぎて恥ずかしい。)
それ以来旅行でスーパーに寄ることがあれば、お菓子や化粧品と同じように生理用品もちらっと見るようにしている。国が違うと、主流な商品も種類もサイズも違うし、価格ももちろん違う。イタリアに住んで4年目、片っ端から手を出してみて色々わかってきたので、【最新版】と題して記事にまとめようと思う。
どこで買える?
イタリアでそろそろ生理が来そうだから買いに行かなきゃ…となった時。
イタリア旅行中にナプキンがなくなってしまった、持ってこなかった、という時。
外出中に突然必要になった時。
生理用品はどこで手に入るだろうか?
スーパーマーケット
もっとも身近で行きやすいのは、スーパーマーケット(supermercato/スペルメルカート)。ある程度小さな町にもスーパーマーケットがあるこの頃、
おむつコーナー
シャンプーなどのお風呂場コーナー
赤ちゃんグッズコーナー
化粧品やスキンケアなどのコーナー
あたりを探してみれば、簡単に見つかるはず。ちなみに生理用ナプキンはイタリア語で「assorbenti(アッソルベンティ)」。近くには大体、ナプキン以外の生理用品、パンティーライナー、デリケート部分専用のソープがあることが多い。また営業時間も比較的長めなのが嬉しい(24時間営業ではないことが多いが、、)。
個人的には、イタリアではこんなに普通にデリケート部分専用ソープ(しかも何種類も)が売っていることが大発見だった。イタリアのトイレ横に”便座がないトイレのようなもの”があると思うが、それはまさしくプライベートパート(や足)を洗うイタリア版・ビデで、デリケート部分専用ソープが備え付けられていることが多いのである。
薬局
次に見つけやすいのが、薬局(farmacia/ファルマチア)。イタリアの薬局は店の外に緑の十字の看板が出ており、どんな小さな町にも一つはあるので、見つからないことはないだろう。生理用ナプキンについては、スーパーでも購入できる主流ブランドを置いている店舗もあれば、「オーガニックコットン100%のナプキン」など高品質のものしか扱っていない店舗もあるので、少し注意が必要。
薬局で購入するメリットとしては、痛み止めも一緒に購入できることだろうか。個人的には緊急の時に一度薬局で購入したが、入った店舗は高品質商品の取り扱いしかなかったので、割高になった思い出がある。緊急の時には仕方がない。
ドラッグストア
日本ではスーパーより多い!?と思うくらいどこかしこにドラッグストアがあるが、イタリアでは少ない印象がある。筆者の周りでは、tigotà と Acqua & Sapone の店舗数が圧倒的に多いが、スーパーマーケット内に広さのあるコーナーが設けられていることが多いため、たくさんの人がスーパーでひとまとめに購入しているケースが多い。
話が逸れたが、洗剤類やゴミ袋、シャンプー類、おむつなどが売られているドラッグストアでも、生理用ナプキンはもちろん購入できる。「専門店だし、スーパと違う商品があるのかな?」と期待して行った割に同じラインナップしか見当たらなかった苦い記憶があるので、商品の差はあまりないと筆者は認識している。
唯一のメリットは、たまに”お買い得商品”と題して、内容量2倍で1箱の値段になっているものや、特大パックが売っていることがあるので、自分に合った商品が見つかった場合はお買い得にゲットできること。(スーパーでもお買い得な時はある。)
また最近は他国のドラッグストアや商品も増えてきたように思う。例えば、今イタリアで店舗数が増えているドイツのドラッグストア、dmではdmのプライベートブランド商品やドイツ製の商品が並んでいたり、トレンドに敏感(?)な店舗にはフランス製の商品が並んでいたりもする。たまに覗いて新しい商品を探してみるのも楽しみの一つである。
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50枚入って€2以下なのはとっても安いと思う。
オンライン
便利になったこの時代、「assorbenti」と検索すればいくらでもオンラインで購入することが可能である。自分に合った商品がわかっている場合や時間がない時など、密林.itで購入するのは最適な方法の一つである。
デメリットを挙げるとすれば、配達が遅れる可能性があるということである。イタリアの郵便・配達はほんっとうに信用できないため、「余裕を持って注文したのに生理に間に合わず、結局スーパーで買う羽目に…」ということが起きる可能性があることは頭の片隅に置いておいていただきたい。
どんな商品がある?
一般的な生理用品のコーナーで手に入れられる商品はふたつ:ナプキンとタンポンである。完全に個人的な印象だが、イタリアではナプキンよりタンポンが主流で、夜や多い日はナプキンを使用するパターンが多いように感じている。
LINES : イタリアのナプキン
イタリアでもっとも普及しているナプキンのブランドの一つ、LINES〈リネス〉。紫やピンクなど目を引くパッケージが特徴的だが、種類やラインが豊富。タイプも価格も幅があり、お気に入りを見つけやすい。
LINES È:シルバーの箱に入っている高級ライン。新素材(?)が使われているらしい。
LINES COTONE:コットン100%の肌に優しいライン。
LINES SETA ULTRA:一番人気な定番ライン。軽い日から多い夜用まである。
LINES PETALO:吸収性が高くさらっとタイプのライン。
LINES IDEA:コンパクトで持ち運びに便利なライン。
LINES NATURA:とうもろこしやコットンで作られた、堆肥に再生できるエコなライン。
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TAMPAX:イタリアのタンポン
イタリアでもっとも普及しているタンポンのブランドの一つ、TAMPAX〈タンパックス〉。こちらも青地に黄色など目を引くパッケージだが、タイプごとに色分けされているのも手に取りやすい。タンポン初心者でも使用しやすく、持ち運びも楽なので特に若い世代に人気のよう。
TAMPAX COMPAK:アプリケーターが小さいコンパクトサイズ。持ち運びに便利。
TAMPAX&GO:使いやすいよう設計されたタイプ。長さがあるが、とても簡単。
TAMPAX BLUE BOX:アプリケーターが紙製のタンポンBOX。
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LINESとTAMPAXはどちらも同じFater SpAという会社が持っているブランド。他にも、おむつのパンパースや掃除洗剤などを販売するグループ会社である。
生理用品のコーナーに行けば、他のブランドやスーパーのオリジナルブランドなども並んでいるので、自分に合ったものをぜひ見つけてほしい。また、羽付き・羽なし、吸収率、昼用・夜用など気になる細かい部分も見てわかるよう表記されてることが多いほか、「ビニールに入っているものは安く、箱に入っているものは高めである」など見た目から判断がしやすいパッケージが多いので、イタリア語がわからなくてもある程度わかるのではないかと思う。
月経カップや生理用吸水ショーツが店頭に並んでいることはあまりないのが少し残念。大きな店舗では見かけることも多いが、「主流」とはまだまだ程遠い印象である。これからどのように売り場が変わっていくかが楽しみ。
また売り場やお会計時は、人目を気にしている女性が少なく、変な目で見る男性が少ないのも日本と違うところだろうか。ナプキンを隠しながら店内を移動している人はいなく、恐らく彼女や奥さんのためにナプキンを選んでいる男性を見かけることも多い。またレジでは、男性がレジ係であっても気まずさは全くなく、特別に透けない袋に入れてくれることもない。他の一般商品と同じように扱ってくれるので、個人的にはとっても快適に買い物ができている。
生理用品もCOOLにしたい!
女性の身体のことを話すことは恥ずかしいことじゃない!という流れがきている今、生理用品にもおしゃれでイケてる商品が世界中で誕生している。最後に、筆者が注目する「おしゃれな生理用品」を紹介したい。
THIS UNIQUE
イタリアで生まれた、インスタフォロワー数4万人を超える、生理用ナプキン・タンポンのサブスクのブランド。一人一人の身体って違うよね、というところから、好きな生理用品を選べて、好きなタイミングで発送してくれる、サブスクリプション型のパーソナルケア・ブランド。また環境への配慮から、プラスチック不使用・堆肥に再利用可能なエコ商品を作っている。
自分の生理の様子に合わせて、ナプキン(昼、夜、スリップ)とタンポン(レギュラー、スーパー、ミニ)から好きな組み合わせを選ぶことができ、発送のタイミングも指定できるとても便利なサービス。他にも、お試しBOXや生理前のリラックスBOX、リラックスハーブティーなど、女性に寄り添った商品が揃っているので、これからどう成長していくのか注目のブランド。
DAYE
2020年イギリス生まれで、インスタフォロワー数6万人を突破した、今大注目の生理用ナプキン・タンポンのサブスクのブランド。THIS UNIQUEとは異なる、医学的なアプローチで女性の身体の問題を解決しようと取り組んでいる。
痛みやストレス緩和の助けとなると言われている、大麻大麻植物に含まれる、カンナビノイドと総称される植物化学物質の 1 つであるCBDに着目し、専門家なども開発に関わりながら、CBDでコーティングされたタンポンを生み出した。またCBDをバーム状にした、痛み緩和のためのCBDバーム、善玉菌を増やすタブレットなど、医学的なアプローチが新しい。
さらに注目したいのは、2022年11月に発表されたばかりの子宮のスクリーニングキットの登場。経済的・精神的等の理由から後回しにされがちな婦人検診を全ての女性が受けられるように、家庭でタンポンを使って子宮内をスクリーニングし、性感染症のリスクや流産と早産などを予測できるようにしたり、検査結果をもとに婦人科へアクセス可能にするなど、女性の身体に関する様々な問題を解決してくれそうな予感。テクノロジーとデジタルがどう女性の暮らしを変えていくのか、とても楽しみ。
◉ 体験談 ◉
筆者はDAYEのサブスクを2021年から利用している。生理用品のサブスクとかあったらいいのになぁと調べていたら発見したので、登録を決めた。ホームページやパッケージのデザインが可愛いことはもちろんだが、自分の生理に合わせて組み合わせられて家に届くだけでなんとなくワクワクしてしまう。
CBDのものも使用したが、正直違いはわからなかった。使用感としては、市販のタンポンは繊維が解けやすくなんとなくゴワゴワしているのに対して、DAYEのタンポンは繊維がまとまっていて、吸収率がとても良いことがおすすめポイント。イタリア宛に発送する場合は郵便事情を十分に考慮することをおすすめする(生理に間に合わないことが多々ある…)。
ちなみに…
🌼 £/€/$5 offになるコードがあるので、購入時にぜひお使いください 🌼:JOINDAYE-A254
REPEAT
フランス生まれの生理吸水ショーツブランド。アメリカを発端に一つのトレンドとなっている生理用ショーツが、2020年にヨーロッパからも誕生した。インスタグラムのフォロワー数は3.6万人とまだ成長の伸び代がありそうだが、「USE IT. WASH IT. REPEAT.」というスローガンで、エコ意識の高いヨーロッパの若い女性たちを中心に徐々に人気を集めている。
吸水ショーツ2枚または3枚セットで€49(一枚あたり€16〜25)と初期投資が必要で、1枚では販売されていないのが難点だが、生理期間中繰り返し使うことを考えれば妥当だろう。シンプルでクールなホームページと同様、商品もシンプルなものが多く、肌や体型などそれぞれの個性に合うような展開がされているのが、ブランドが支持される理由の一つなんだろうなと思う。購入ページには”Quasi Esaurito(残り数枚)"と表示されていることからも、人気なブランドであることがわかる。
Modibodi
オーストラリア発祥の、大人気を博している吸水インナーブランド。吸水”インナー”と表したのは、女性の生理用品だけでなく、男性、子供、赤ちゃん、妊婦向けにも商品を展開しているからである。Modibodiは、女性の生理だけでなく、汗、尿に対するインナーを生み出した世界初のブランドとして成功しており、メディアにも取り上げられている。
その商品バラエティの広さが、もっとも注目すべきポイント。WOMENSカテゴリーを見ると、ショーツに加え、ACTIVE、SWIM、ACCESORIES、BRASと豊富に展開されており、「生理中でもジムに行けるし、海にも行ける!!」と大きな衝撃を受ける。MENSには尿対策のインナー、BABYには繰り返し使えるおむつが販売されており、ターゲットが女性だけでないのが新鮮。女性の生理問題から視野を広げ、ナプキンやショーツが起こす環境問題に対し画期的なイノベーションを生み出した、とても注目度の高い&おしゃれでクールなブランドである。現時点では、AUS・NZ・EU・UK・USで販売を行っている。
実は12月に、Modibodiの生理用ショーツを2枚購入してみたのだが、またまたイタリアの郵便事情により未だ手元に届いていない。機会があったら使用感などレビューを追記したいと思う。
(荷物が届かない旨をカスタマーセンターにメールしたところすぐに返事をくれ、「多分倉庫に戻ってきちゃうから、今すぐ送り直すね!注文された色が品切れになっちゃったんだけど、黒とベージュどちらか選んでくれる?ごめんね!」と、彼らの不手際ではないのにとても対応が良いので、カスタマーケアは今のところ、◎。)
◎ 追記 ◎ Modibodi体験談
やっっっと、1月にショーツが2枚手元に届いて使ってみたので、追記として使用感などを。
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(曖昧なのは伊郵便局が適当に処理したから…)
私が購入したのは、クラシック・ビキニとリサイクル・シームレス・ビキニの2枚で、どちらもMODERATE HEAVY[多い日用]、元気が出るような明るい色をチョイス。MODERATE HEAVYは約2〜3本のタンポンの量を吸収してくれるとのことなので、1日これだけで過ごせる!?という期待が大。
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いきなりこれだけで外出する勇気はなかったため、まずは多い日の2日目、自宅勤務の時に使用してみた。なんてことはない、普通の下着をつけている感覚。ズレが心配だったので、若干小さめのサイズになるように購入してみたけれど、日中生活している分には、ズレることはほぼ無い。立ったり座ったりする時に少し経血を感じるけれど、個人的には不愉快な感じは全くしない。ナプキンに慣れている方は、あんな感じと似ていると言ったらわかりやすいかもしれない。
結果、全くズレもモレもせず、朝から夜(シャワー前)までこれだけで快適に過ごせた…!夜、ガイドを参考にしながら「STEP.2 30度以下の流水で、水が透明になるまで流」し、軽く絞った後「STEP.3 冷水でデリケートバッグに入れて洗濯 *STEP.5 柔軟剤は避けて」し、干して完了!とっても簡単。柔軟剤を使えないのでニオイがどうなんだろう、、、と思ったが、乾いた後も気になるニオイはしないので、良いじゃんという感じ。
![](https://assets.st-note.com/img/1678211096695-vhooE0a392.png?width=1200)
次の日は、外出もしてみた。問題なし!ニオイも気にならないし、すぐに吸収してくれるので不快感がなく、不安や心配もない。スキニーなどを履くとラインが響くのは仕方がないのでデメリットにはならず、総じて大満足!ただし冬+乾燥している時期なので、日本の梅雨やイタリアの夏など、湿度や温度が変わった時にどうなのかが個人的には気になる。以上。
日本のナプキンとの超個人的な比較
日本製のナプキンを使用していたのが4年前までに遡るので比較しても大した参考にはならないかもしれないが、個人的なコメントを置いておく。*あくまで筆者個人の意見です*
日本製のナプキンといえば、
・肌触りが良い
・ふわふわ
・夜用のバラエティが豊富(長さなど)
・モレなど細部設計が緻密
・新商品が出る(=商品の改善が見込める)
・ブランドやタイプ、パッケージなど種類がとにかく豊富
というイメージが個人的にはある。
また当時日本ではナプキンがまだまだ主流で、デメリットとしては
・梅雨や夏など、日本の湿気×ふわふわなナプキンのせいで、かぶれや肌荒れが起こりやすい
・速乾性に欠け、ジメッと感が残りやすい
・種類が多すぎて選べない、自分に合ったものを見つけるのに時間がかかる
・パッケージが女の子っぽすぎる
・香り付きや止めテープなど、個人的にはいらない機能が付いている
などが個人的にはあった。
最初の1〜2回分は日本から持ってきたものを使ったが、その後からはイタリアのものや、タンポンなどを使用している筆者だが、個人的には全く問題はない。実用性を求めるのであれば、イタリアで売られているナプキンは十分その期待に応えてくれると思う。
イタリアの一般的なナプキンを使用したメリットとしては、
・心配になるくらい薄い
・けど吸水性がある
・速乾性がある
・持ち運びが楽
・ごわつかない
・お陰で(?)蒸れない(乾燥気味の気候のお陰もある)
・ふわふわタイプだけでなく、メッシュや新素材もある
・無駄な細部の細かさがなく、「経血の吸収」という実用性のみを満たしてくれる
と個人的には、○。
日本製品と比べて劣るのは、
・細部の細かさや設計などの手間とクオリティ
・新商品が出にくい、商品の改善があまり見込めない
・モレ対策が全体的にあまりない
(夜用の後ろが大きい設計とか、サイドのブロックとか、3D設計とかはあまりない)
・肌触り
・ブランドやタイプの選択肢は日本ほどない
・幅が少し広めで、体格が合わないと擦れになることがある(個人差あり)
というところだろうが、個人的にはほとんど気にならない。
おわりに
留学や駐在に来る際には、コンタクトレンズ同様、1〜2回分ほど自分の使い慣れているものを日本から持ってきて、徐々に試していってみるのが良いと筆者は思う。自分に合った商品やお気に入りがある場合は、日本から持ってきて使うのをおすすめする。日本と同じクオリティの代用品はイタリアでは見つからないことが多いから。
Grazie!