マガジンのカバー画像

労務の現場で起こっていること

20
日頃の業務を通して「働く現場で起こっていること」を感じたままに書き綴っています。完全に私見です。
運営しているクリエイター

2020年11月の記事一覧

社員を個人事業主への懸念

社員を個人事業主への懸念

電通は一部の正社員を業務委託契約に切り替え、「個人事業主」として働いてもらう制度を始める。2020/11/12付日本経済新聞 朝刊

思わずギョッとしてしまった。電通の中でどのような枠組みでやるか知らないが、有名な企業が行うことで、仕組みが良く分かっていない会社が「わが社も」と追随してしまうようなことにならなければいいと感じている。

社員を個人事業主としてということは理論的には可能である。会社の

もっとみる
コロナ解雇、その先に挑めるか?

コロナ解雇、その先に挑めるか?

いよいよコロナの影響もより深刻になり、解雇等の問題も膨れ上がってくる。感覚的にリーマンショック時よりひどいと感じている。

今回は、単に仕事が無くなったではなく、仕事の在り方そのものに変化が起こっている。つまり社会構造も変わってきているということ。

会社はあっても仕事のやり方ができなくて解雇され、次の職場がないのは、仕事がないからではなく、やれる仕事がないというシビアさが付きまとう。

リーマン

もっとみる
これから起こる恐ろしいふるい分け

これから起こる恐ろしいふるい分け

コロナの影響によりテレワークは、もはや「そんなの!」という人もいないくらい認知された働き方。デスクワークが主流の職場では自粛要請期間には多くの人がテレワークを経験していると思う。

テレワーク期間中、オフィスにいた時と同様に仕事ができた人もいればまったくやることのなかった人もいる。

ここで経営者は気が付く。「あれ、結構少人数で回るじゃん!」

さてさて、社員の雇用の在り方を人事戦略として根底から

もっとみる
雇用調整助成金、どうなる?

雇用調整助成金、どうなる?

雇用調整助成金、コロナ特例もいよいよ大詰め。まだまだ困っている会社はたくさんある。特例期間の延長、1日の保証額や、給付率を変えるなど噂は多々あるが、抜けている議論がある。

本来、雇用調整助成金は1年間限り、再申請にはクーリング期間を設ける必要がある。コロナ特例では支給日数について従来の100日+コロナ期間に使った分は上乗せと言っているが、これだけ9月を12月まで延長したことで1年間で給付日数を3

もっとみる
週休3日の罠

週休3日の罠

テレワークが進み、働き方改革の名のもと、週休3日という働き方も是とする風潮がある。ここで考えるのは、1日8時間労働のまま週休3日となるのか、週40時間のまま週休3日となるのか、である。

週40時間のまま週休3日(4日労働)とすると、1か月の変形労働時間制度を導入し、1日の労働時間を10時間に延ばせば週40時間となる(10時間×4日労働)。この場合、総労働時間は週休2日時と変わらないわけだから給与

もっとみる