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「買いたい」物件探し、なかなか内覧できない理由
こんにちは。不動産屋の松野まきです。
長年のバックオフィスの経験を活かして、不動産業界の「中の人」目線で不動産のことを語ります。
今日は購入の物件を探しているときに、なかなか内覧ができない理由についてお話ししたいと思います。
売買物件は管理体制の特性上、賃貸と比べて物件の内覧がスムーズに進まないケースがあります。
賃貸と売買の違い
賃貸物件の場合マンション全体を法人が所有していることが多く、そのため部屋ごとに管理体制のバラツキがありません。(全部屋を同じ法人が管理しています)
その場合「マンション内で複数のお部屋を見たい」といったリクエストにも、クイックに内覧のスケジュールを組むことができるのが特徴です。
(※分譲マンションを賃貸で貸し出している場合は異なります)
さらに最近では、
人を介さずともオンライン上で内覧の予約ができるシステムも普及しているので、「今日いまから内覧したい」という要望もOKな場合が多いです。
一方、分譲マンションでは、
各部屋ごとにオーナーが異なり、それぞれが別々の物元業者に媒介を依頼しています。
その為たとえ同じマンション内の隣同士の部屋でも、
スケジュール調整の相手が異なるため内覧までスムーズに進まないことも多いのです。
「買いたい」物件探しの内覧がしにくい理由
購入物件の内覧がしにくいのはスケジュール調整によるものです。
①オーナーが居住中で住み替えを検討中の場合
オーナーがまだその部屋に住んでいる場合、住んでいる状態の部屋を見ることになります。
不動産業界ではこれを在住内覧と呼んでいます。
この場合オーナーのスケジュールに合わせる必要があるため、内覧できる日程が限られてしまいます。
例えば平日にお仕事をされている場合は土日の日中で内覧を調整しないとならないことも。
ただ、内覧が入りにくいという事はイコール売却の動きの鈍さにも直結してしまいますよね。
その為、場合によっては鍵を物元業者に預けてオーナー不在中に内覧できる物件もあります。
②物元業者の立ち合いが必要な場合が多い
投資用の1Rマンションの場合は現地に鍵が設置されていることが多々ありますが、
エリアや価格帯によっては物元業者の立ち合いが必要なケースが多いです。
そうなると、お客様(内覧したい人)・物元業者・仲介業者の3者でスケジュールを合わせることになるため、なかなか労力が必要です。
また不動産会社は火・水が定休日なことが多いので、その日は外して予定を組むことになります。(ちなみに弊社バシランドは定休日はありません)
こういった理由から、賃貸のように一日の中で集中して内覧して回るのは少々難しいです。
立ち合い内覧の場合、弊社では一日2件~多くても3物件を推奨しています。
メリットもある
賃貸マンションの場合、
マンションの中の一部屋が誰かの所有物であるという事実を日常生活でなかなか実感しにくいことがあります。
しかし購入物件では
オーナーが住んでいる状態の在住内覧や、物元業者立会いのもとで内覧することで、「この物件は誰かの大切な資産なんだ」ということを肌で感じることができます。
リアルな体験を通して物件の持つ価値や魅力を深く理解できることは、
今後の住まい選びに対する意識に大きな影響を与えてくれるはずです。
たとえ最終的に購入に至らなかったとしても、
物件購入を検討する過程自体が、住まいに対する考え方を豊かにしてくれると思っています。
▼この記事を書いた松野まきはこんな人。
自己紹介/起業した経緯:
不動産のバックオフィスから独立開業した話
▼不動産会社(株)バシランド
東京都内の不動産仲介(売買・賃貸)を中心に手掛ける不動産会社です。
不動産エージェントの夫と夫婦で営んでいます。
https://vacilando-estate.com/