悪人になることを受け入れるか
4月ももう終わりかけ。少し寒さが戻ってきて、「何着ればいいの〜?笑」って友達に何回言ったんだろう。
不眠と動悸という明らかにストレスからくる症状が悪化してしまって、お医者さんから「バイト1つ辞めなさい」とドクターストップがかかりました。お金の不安はありますが、一時停止。夏いっぱいはゆっくりカフェ一本で働こう。
今回見てくださってる主治医さんが、ザ、関西のおばちゃん!って感じのパワフル精神科医さんでした。そんなおばちゃん先生に「親からの仕送りは?受け取らないなんてもったいない。」と強く言われました。いや、そうなんですよね。ホントは私、バイトしなくていいくらいの額の仕送りはあるんですよね。私が全く手を付けてないだけで。
仕送りを受け取らない理由としては大きく分けて2つ。1つ目は、お金を受け取ってしまうことで親に借りを作ってしまうこと。2つ目はお金を受け取ってしまうことで、表面上、親が体裁を持ってしまうこと。
1つ目に関してはさておき、2つ目の理由が私としてはやっかい。大学生の子供の生活費をきちんと払う親という体裁ができてしまうために、私の中でこれまでの苦痛を主張しにくくなってしまう気がしてしまうんです。誰かに親との関係を相談したところで「でも、生活費払ってくれてるんでしょ?」って言われてしまえばもう黙るしかありません。
そんな私の言い分を、おばちゃん先生は「もっとずるくなりなさい。ずるく、幸せになっていいのよ」って。
これを話していると、昨年私が参加したバースデーランウェイの月1の面談を思い出します。私より年上のスタッフさんへなにか質問があるかと問われたとき、私は「悪人にならなければいけない状況に立たされたことがあるか、それをどうやって乗り越えたか」こんな感じの意味合いの質問をしました。我ながら、自分の核心を突くような質問だったなぁとしみじみ。
悪人っていっても、もちろん犯罪を犯すとか、そういうことではなくて。白か黒かって表現で、例えると、世の中の多くの人は「自分は白」って思ってるような気がする。犯罪を犯してなければもちろん「黒」とは言い切れないと思う。でも、「白」って、何一つの汚点もない色。そんな人間いますか?人生で人の悪口を全く言わないとか、そのレベルで「白」になると思うんだけど、そんな人間いないですよね。何かしら正義に背く矛盾点を全員が持ってる。自分を「白」と思う人の99.9%は間違いなく「グレー」。犯罪者ではないけど、決して悪の要素を持っていないわけではない。
生きているとうやむやにしなければならないことって絶対に出てくる。そうじゃないと完全な「白」を目指そうとして苦しくなるから。私は10代の頃に、この「グレー」の部分に指を差されてきたから、「グレー」である自分に罪悪感を感じる。
おばちゃん先生はそれを全部察してくれていたのかな。その「グレー」を受け入れることで私の人生はきっと豊かになるだろう。それがお金を受け取るということに繋がるんだけど。それでも、非効率でも、大きなリスクを負ってでも自分でお金を稼ぎ切って大学院に行きたいっていうのは自分のプライドの部分。突き通せるだけ突き通すプライドを私は持っていたいなって思います。
あと一年。しっかり考えよう。「悪人になることを受け入れて自分が幸せになる」ことと、「不幸になるリスクを負って自分のプライドを押し通す」ことどっちが大事だろうか。結局白にもグレーにも身を置けている気がしないけど、私は私の幸せのために最善を尽くすよ。