平山夢明 ミサイルマン(光文社文庫)を読んで
今回もネタバレをなるべく回避し、味覚や嗅覚で例えて感想を書く、抽象的感覚派読書感想文を書いてまいります。
作品は平山夢明さんの短編集「ミサイルマン」です。
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こちらは以前感想文を書いた「独白するユニバーサル横メルカトル」に次ぐ2作目の短編集となります。
今回も暴力的かつグロテスクな強烈な描写が目立ち、期待を裏切らない内容となっております。
特に好きな作品は表題作の「ミサイルマン」、人を惨殺しながら蒐集家としての悲しき性を描く「枷」です。
特にこの2話は重厚な作品ですが、他の話も小説として完成度がかなり高いです。
ただ異常な描写だけではなく、物語として満足のいくものが7話最初から最後まで堪能できます。
こちらは喩えるならば、美味なゲテモノ料理で間違いないです。
特に頭と胴を分断された赤、緑、紫、青色などのカラフルなテンジクネズミの肉のようです。
ただ、しっかり甘辛く醤油や味醂、ニンニクで味付けされ、料理として完成度が高いのです。
ゲテモノで最初こそ敬遠しそうですが、いざフォークを刺して口にすれば食欲をかきたてられるのです。
気になった方は是非ご一読いただければと思います。
これで今回の読書感想文は終えます。
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私も短編をXにて投稿しております。こちらもぜひご一読いただければと思います。
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