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安部公房『壁』読了7

『壁』についての考察及び疑問点
4.
④”ぼく“はなぜ最後に壁になったのか
小説は”ぼく“が壁になって拡大してゆくところで終わる。
それでは”ぼく“はなぜ最後に壁になったのだろうか。
”ぼく“は名前を失うことで秩序の世界から追い出された。しかし、世界の果へと飛び込むことも出来ずにいる。”ぼく“は2つの世界の境界線にしか居場所がなくなり、固定物として理性のない壁になるしかなかったのだろう。

まだまだ私には謎が多すぎる小説なので、これからも何度も読む本になるに違いない。

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