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2024年3月の記事一覧
Sam Cooke - Live At Harlem Square Club(1963)
正直サムクックあんま好きじゃありませんでした。ソウルの発祥っていうからベスト盤を聴いてみたけどサザンソウルほどダイナミックでもなければモータウンほどリズムが跳ねてる訳ではなく甘いストリングスと静かなビートで確かに歌は上手いけど…って感じでした。代表曲とされるChange Is Gonna Comeがそんなサウンドだったのが勘違いを加速させました。こんなことを書くと怒られそうですが Change~
もっとみるHorace Silver - Serenade To A Soul Sister(1968)
68年ホレスシルバーは岐路に立っていました。ホレスが得意とするファンキージャズはソウルジャズやジャズファンクに変化し電気的楽器を導入とアドリブの短縮が進みました。一方かつていた主流派は全てを破壊するフリーの嵐が吹き荒れ、その嵐に身を任せる者、モードの導入を行いほど新たな主流を作り出さんとする者、避難所を求めヨーロッパや故郷に身を移す者に分かれていました。ホレスはこれに対して一応の答を3つこのアルバ
もっとみるRoland Kirk - Volunteered Slavery (1969)
志願奴隷制というタイトルは時代とカークの言動を思えば社会的なものを感じますが彼の伝記であるローランドカーク伝によれば自分に尽くしすぎる妻に嫌気がさしていた結婚生活を揶揄するものだとか。ただカークはいうことを変えたりはぐらかすような人物だったようなのでこれは真相かは分かりません。個人的にはその両方の意味が込められているように思います。A面はスタジオ録音、B面は1968年のニューポートジャズフェスティ
もっとみるNina Simon - It Is Finished(1974)
怖いイメージのあるニーナシモンですがこのアルバムはグルーヴィで楽器の音やバラエティに富んだサウンドが面白くそこまでトゲが気にならず比較的聴きやすいです。ただこの後、音楽業界やら社会が嫌になったらしく長らく在籍していたRCAを離れ半引退状態に入ったようです。
メンバー
ニーナシモン:ピアノ、ボーカル
アルシャックマン:シタール、ギター、ベース
ナディカマル:ママーライクンビ、タルヴィハ、マダガスカ
Jimmy Smith & Wes Montgomery - Jimmy & Wes The Dynamic Duo (1966)
ジャケ写からしてファンキーな匂いがする一枚ですが左側のオレンジのセーターを着ているのがジミー、右の帽子を被り、青みがかったグレーのスーツを着ているのがウェスです。ウェスとオルガンというとメルラインがいますが彼は伴奏に徹するようなスタイルなのでジミーのような我の強いタイプのオルガン奏者との共演はこれが初です。ジミーもギタリストは伴奏に徹するタイプのエディマクファーデンや自我のオンオフが得意なケニーバ
もっとみるLotta Mubulu - There’s Music In The Air(1976)
南アフリカ出身のシンガーのレッタムブール(ンブール)。クインシージョーンズが音楽を手がけたテレビドラマの「ルーツ」でリードボーカルを務めたり、キャノンボールアダレイに認められアダレイ兄弟やクルセイダーズをバックにファンキーなアルバムを作ってきた彼女がA&Mレコードからリリースした1作目に当たるのが本作。社長でありミュージシャンでもあるハープアルパートとレッタの夫であるカイファスセメニヤの2人がプロ
もっとみるRamsey Lewis. Sun goddess (1974)
このアルバム1番の特徴はかつてのサイドマンであるモーリスホワイトと彼のバンドE,W&Fそしてチェス時代から付き合いのあるアレンジャー、プロデューサー、ソングライターのチャールズステップニーとリチャードエバンスが制作に参加している事です。リチャード=ラムゼイはカデット時代の名コンビだったし、このラムゼイ=アース(モーリス)=チャールズのチームはチャールズが亡くなるまで続き、アースとラムゼイの関係もそ
もっとみるLee Morgan. The The sidewinder (1964)
アルバムの頭にある超ファンキーなタイトル曲に全てを持って行かれます。ただそれ以外の曲もジャズロック、ラテン、ブルースと変化をつけたバラエティ豊かなファンキーナンバーが聞けます。しかもこれらの曲は全てリーモーガンの作曲。曲に合わせてのるのもよし、リーの才能を楽しむのもよしな一枚です。
ブルーノートレコードはかっこいいデザインのジャケットの宝庫ですが個人的には迫力ではこの聴く前からリーモーガンのトラン