一本でも人参
なんとなく、曲が頭をぐるぐるしてしまう。つい、歌ってしまった。
今でもバッチリ歌えてしまうのにびっくりだ。
トシちゃんは今でも立派なエンターテイナーだ。
今回は、このNINJIN娘の思い出を書こうと思う。
私が通っていた中学校は、県内でもおそらく1、2を争う人数の多い学校だった。そのため、校舎の教室だけでは足りずにプレハブの教室も使われていた。
そのプレハブの教室は1年生の5組以降のクラスと、部活の部室として使われていた。
もちろん、私のクラスもプレハブだったし、部活（卓球部）の部室や練習する部屋もプレハブだった。
そんなプレハブ教室で始まった中学生活だったけど、クラスの子達はいい人が多く毎日楽しく過ごしていた。
当時、たのきんトリオが人気で、親友ポジのちえちゃんはトシちゃんの大ファンだった。ちえちゃんは、以前書いたショートショートにも登場した子だ。
ちえちゃんはアイドルが好きで、その影響で私たちのグループはアイドルがみんな好きだった。その頃から、私たちはみんな明星や平凡を買うようになり、学校に持ってきては誰それがカッコいいだの可愛いだのとページをめくった。
明星や平凡には付録に歌本が付いていた。今はインターネットで歌詞の検索は簡単にできるが、当時は歌詞を知るのには歌本がマストだったのだ。私たちは、歌本を片手に休み時間によく歌っていた。
そんな時、トシちゃんはNINJIN娘という曲をリリースした。
NINJIN娘、だと！？
にんじんむすめ？？
に ん じ ん む す め！！
私は、ちょっと、うーんとなった。もちろん、ちえちゃんはトシちゃんファンなので、そんな事は思わなかったのであろうが。
この曲は「ひらけ！ポンキッキ」の8月の今月の歌だった。残念ながら、私は部活があったので、ポンキッキは見てはいない。
夏休みが終わり、またみんなの顔が揃った。
休み時間の話題は、もちろんトシちゃんだ。NINJIN娘だ。
「あの歌、すごいね。NINJIN娘だって」
「一本でもNINJINって、一本でもニンジン二足でもサンダルーみたいだね」
「白けりゃダイコン、黒けりゃゴボー、緑色ならピーマンだってよ！！」
などと、ツッコミどころ満載の歌詞にツッコミつつ堪能して、歌本片手に歌う。トシちゃんのちょっと舌足らずな歌唱を真似して、若干寄せて歌ったりしたものだ。
休み時間に歌っていると、だんだんノリノリになってくる。色々なアイドルの歌も練習して、コンサートごっこなどをするようになった。
ちなみに、私はその頃は細かったので（足はそうでもなかったが）伊代ちゃんをやっていた。伊代ちゃんのセンチメンタルジャーニーだ。
あの頃、毎日楽しかった。
部活はキツくて嫌だったし、勉強も難しくなってきたのに部活でキツくて宿題もろくにできなくて、塾に通うようになったけど。
それでも学校は楽しくて、中高6年間の中で一番楽しかったかもしれない。
だから、私はあの頃流行っていた曲を聴くと平和で楽しかったあのクラスでの事を思い出してしまうのだろう。
NINJIN娘の歌詞世界をご堪能ください！！
この歌、好きなのです。
今日も最後まで読んで下さってありがとうございます♪
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