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安心感と信頼関係が育む、子どもの未来
「自分で考え、行動できる子に育ってほしい」
「失敗を恐れず、挑戦できる子になってほしい」
「自分のやりたい道を見つけて羽ばたいてほしい」
――親として、そう願う方も多いのではないでしょうか。
以前の投稿で、「子どもの自己実現を支える5つの力」をご紹介しました。
今回は、その中でも最も重要な土台となる「安心感」と「信頼関係」に焦点を当てます。
家族の中で安心し、信頼関係が築かれていくと、子どもは心から「大丈夫」と思えるようになります。この心の土台が、挑戦する勇気や本当の自立につながるのです。
この記事では、子どもが健やかに成長するために必要な『安心感と信頼関係』の重要性についてお話しします。
安心感と信頼関係が成長の土台となる
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子どもが心も体も健やかに成長するためには、「安心感」と「信頼関係」を築くことが欠かせません。
安心感とは、自分自身や家族、そして身の回りの環境に対して「何があっても大丈夫」と感じられることです。
一方、信頼関係は、子どもが自分や家族、周囲の人々を「信じて頼れる」と感じられる関係性を築いていることを指します。
特に、自分自身や家族に対する安心感と信頼関係が築かれていると、子どもは心から「自分は大丈夫!」と感じられるようになり、新しいことに自信を持って挑戦できる力が育ちます。
安心感と信頼関係がしっかりと築かれると、その土台の上に感情面や社会性の成長が積み重なり、子どもはより豊かな人間関係を築きながら、自己実現への道を進んでいくことができます。
自分への信頼と理解が重要
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FISでは、自分自身への安心感と信頼を育むために、「身体」と「心」と「脳」への理解を大切にしています。これを「器」と呼び、その理解を深めることが成長の基盤になると考えています。
自分が今どのような状態なのかを把握すること、つまり、自分のコンディションをしっかりと見つめることが、自分への信頼を育む第一歩です。
身体を理解し、自己管理の力を養うことで、心と体の調和が取れ、自分自身をより深く知ることができます。
自分を理解する力が育まれると、他者や家族、周囲の人々への理解が深まり、信頼関係の基盤が築かれていきます。
自己確立のターニングポイントは10歳
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これまで多くの子どもたちとそのご家族と向き合う中で、安心感と信頼関係がしっかり築かれている子どもは、10歳前後を境に大きな成長を見せることを実感しています。
FISに通う子どもたちは、小学校の環境が合わなかった経験を持つ子が多いです。特に、低学年と高学年の子どもたちでは、大きな違いが見られます。
例えば、FISでは自分の意見を自由に発言し、行動できる子どもが多い一方で、小学校では通知表をもらうために行くことすらためらう子もいます。
一方で、高学年になると、慣れない環境でも臆せず自分を表現できるようになります。実際、普段はFISに通う子が、小学校の宿泊行事にだけ参加するといったこともありました。
これらの変化は、10歳前後を境に「自己確立」が進む瞬間だと感じています。このタイミングまでに、家庭内で安心感と信頼関係の土台を育むことが重要です。
特に、幼少期の環境は子どもの成長に大きく影響します。
幼少期に安心感と信頼関係を築いておくと、その後、子どもたちは自分の軸を持ち、自己確立の道を着実に歩んでいきます。
安心感・信頼関係を育む家庭環境のつくり方
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安心感や信頼関係を育むには、子どもが小さい頃からの取り組みが重要です。これらは特別な場面だけで生まれるものではなく、日々の生活の中で少しずつ築かれていきます。
例えば、生活のルーティンを整えたり、子どもを家族の一員として対等に尊重しながら関わること。こうした日常的な積み重ねが、子どもに安心感と信頼を与える土台を築きます。
とはいえ、子どもを「対等に見る」というのは、親にとって簡単なことではありません。親の思い込みや習慣が、気づかないうちに壁になることもあります。
そこで、FISでは大人向けの勉強会を通じて、家庭で安心感と信頼関係を育むためのヒントをお伝えしています。
子どもたちは原理・原則に基づいて成長します。親が子どもへの理解を深めることで、子どもたちはより健やかに自己確立を進めていけるのです。
まとめ:安心感と信頼関係が育む、子どもの未来
子どもの健やかな成長には、「安心感」と「信頼関係」が不可欠です。
これらは家庭での日常生活や親子の関わりから少しずつ育まれ、自己確立の土台となります。
安心感と信頼関係がしっかり築かれると、感情面や社会性の成長へとつながり、子どもは豊かな人間関係や自己実現の道へと進みやすくなります。
そして10歳前後の節目に、大きな成長や自己確立が見られるようになります。
このような土台が整うと、次に大切なのが「感情性・社会性」の成長です。次回は、自己実現を支える2つ目の要素についてお話しします。
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