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喜怒哀楽と時間について。

この世では、喜怒哀楽は時間とともに薄れてゆくのではないか。

特に、喜びや楽しさは、感じた実感が時とともに、薄まりやすいかもしれない。お年寄りたちが話をすると、昔話に花が咲くものだが、お互いに自慢しあうのは苦労話ばかり・・・らしい。つまり、怒り、哀しみは時間とともに薄まりにくいということかもしれない。

ところで・・・

この時間というもの、現世にはあるが、幽世(かくりょ)にはないらしい。だから、恨みつらみを深く心に抱えて死んでしまえば、永遠に抱えたままで成仏できずにさまようという話も聞く。

特に怒り。これは、この世でできるだけ意識して薄めておいたほうがいいかもしれない。つまり、より時間をかけてお互いに熱を冷ますということ。「怒り」からは逃げるが吉というのも、時間によってしっかりと薄めるしかない・・・そんな理由からだ。

ちょっとした瞬間湯沸かし器的な怒りであれば、時間をおくと、なんとなくどちらからともなく声をかけて、仲直りや感情の修復をするキッカケが見つかるものだ。

どもかく、人間という動物は、ほんとうに「めんどくさい」。

とはいえ、自分もこの「めんどくさい」人間であることは確かだ。喜怒哀楽に敏感な人ほど、時間を意識して有効活用してほしい。面倒な人から距離をおくことは、時間を活用していることでもある。

それは、逃げるように見えるが、そういうことではなく、避難することだから、自分を卑下したり弱い者だと自己批判する必要もない。ただ、敏感なだけである。過敏症、いまでいう花粉症と同じ。

そんなふうに時間を捉えることが、この地球で生きてゆく秘訣かも。



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