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【2023年最新版】東京大学の研究に基づく日本人に不足している微量栄養素3選

2023年12月、東京大学は「Usual Nutrient Intake Distribution and Prevalence of Nutrient Intake Inadequacy among Japanese Children and Adults: A Nationwide Study Based on 8-Day Dietary Records(日本人の小児および成人における通常の栄養素摂取量分布と栄養素摂取不足の有病率: 8日間の食事記録に基づく全国調査)」という論文を公開しました。

この研究は、1~79歳の日本人4,450人を対象に食事データを収集。8日間の食事記録をもとに、栄養素摂取量を算出して、各栄養素が日本人の食事摂取基準を上回っているのか・下回っているのかを調査しました。調査結果によると、生活習慣病予防のために必要な摂取量を全世代的に下回っていた栄養素が4つあったそうです。今回はそれを紹介しつつ、「今私たちはなんの栄養素を摂取すべきなのか」を考えてみたいと思います。

不足している微量栄養素(1)カルシウム

カルシウムは、男女・年齢層を問わず不足の割合が高かった栄養素としてピックアップされました。人体に最も多く含まれているミネラルで、成人の体内に約1kg含まれているといいます。カルシウムの役割の99%は、骨・歯を形成することにあります。残り1%は、血液の凝固作用、心筋の収縮作用、脳神経細胞の活動の活性化などにも関わっているとされています。

カルシウム不足でもっとも問題視されるのは、骨や歯の衰えですね。小さいお子さんは骨の発育不良が起こり、閉経後の高齢女性は骨粗しょう症リスクが増すなど、いくつもの問題点が指摘されています。ダイエットの観点でも、体内のカルシウムレベルが十分にあると脂肪の合成が抑制される+脂肪の分解が促進されると考えられています。

カルシウムは乳製品、小魚、大豆製品、緑黄色野菜、海藻、貝類など多くの食品に含まれていますが、体内の吸収率が低めの栄養素です。もっとも吸収率の高い牛乳でも50%程度と言われているので、意識的に摂っていかないと十分な量に達しないのかもしれません。

カルシウムの摂取の際は、カルシウムの吸収を高めるビタミンD、カルシウムと密接に関わりながら体内で作用するマグネシウムも一緒に摂っていきたいところ。牛乳はカルシウムの含有量が極端に高いので、できれば先ほど取り上げた小魚、緑黄色野菜、大豆製品などバランスよく食べてカルシウム以外の栄養素も補給したいところです。

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