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人工透析

「人工透析」は人工透析になって20年になるAさん(同人誌では実名かペンネームが不明だけど名前出されている)の親族が描かれた漫画同人誌です。
内容は、筋肉自慢の男性が、会社の定期健康診断で「たんぱく尿」から再検査になり、腎不全が発覚して、入院して腎生検を受け、節制を続けるも最終的に腹膜透析導入になり、やがて血液人工透析になって夜間透析を週三回しながら定年まで勤め上げた話をコミックにしたものです。
透析導入で営業職から倉庫の管理業務に異動になったりと悲惨な状態が続きますが、原因がプロテインだったのかと本人が思うくらいの極端な食事が腎臓に負担を与えたのが原因かと推理したり、自慢のシックスパックも腹膜透析で太鼓腹が8年続いた挙げ句無くなったりとか、左手シャント作成でもうダンベル運動できないとか追い詰められていくキン肉マンの姿が描かれています。
お金の話も出てきますが、障害者厚生年金月12万円で収入減の補填が出来た話とかリアルです。一級障害者になってNHK受信料も自動車重量税も免責になったり、新幹線が半額になったり、映画が悪引きになったりと障害者の特権を享受したりしています。駐車許可証を貰ったのに、障害者スペースに停車するのをためらったりと日常が続きます。
作者は透析患者の奥さん。淡々と描かれた描写が涙を誘う内容です。
32ページ全2巻で2022年夏頃に購入しました。
Aさんは
1985年に会社の集団検診で「たんぱく尿」を指摘される。
1985年腎生検を受け「腎不全」を指摘される。同時に食事指導でプロテイン禁止される。
2008年に人工透析開始。腹膜透析を選択する。職場営業職から倉庫管理に異動。
2016年、腹膜透析中に心不全で救急搬送になり腹膜透析用チューブ撤去し血液透析になる。
2022年、60歳定年退職。これまでの経緯を奥さんが漫画にして発行。
そして現在に至る。
人工透析の図を生成AIで再現してみましたが、ダイアライザーがどうしても描かれないえらく古い機械ばかりになってしまいました。
まして腹膜透析のほうはただの点滴みたい。

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