
『短所』は悪い所じゃないよ、これから頑張る『目標』だよ。
3年生は、3学期に受験がありました。
受験に先行して「教育相談」という形で面接を行う高校もありました。
『自分のことを自分で話せるようになろう』
をテーマに、特別支援教室では2学期から、週1回の面接練習に取り組んできました。
面接で聞かれることと言えば・・・
☆中学校生活で頑張ってきたこと
☆高校生活で頑張りたいこと
☆将来の夢など・・
いくつか考えられますが、最近の傾向として
「自分の長所と短所」
は、ほぼ確実に聞かれるようです。
なぜなら、特別支援学校の高校生活では
「1年時:自己理解→2年時:自己選択→3年時:自己決定」
を学年目標として、卒業(社会人になる)していくからです。
なので、自分の長所(良い所)・短所(頑張る所)=自分のことをどのくらいわかっているか(自己理解)が、面接では問われるのです。
初めのうちは、みんなに聞いても
「なんだか難しそう・・」
といった反応でしたが
「何の授業が好き?」
と、聞くと
「作業です!」「体育です!」「音楽です!」
と元気に答えてくれます。
「じゃあ、何の作業が好き?」
と、聞くと
「ミシンです!」「畑です!」「技術(木工)です!」
と、それぞれ好きなことをハッキリ答えることができます。
ミシンが好きな子は
「ていねいに真っ直ぐ縫えます!」
と、答えてくれましたし、畑が好きな子は
「体力があります!」
と、自信を持って答えてくれました。
このように質問をどんどん掘り下げていくと、自分の『長所』にたどり着くことができました。
3年生はさすがです。
他にも
「リーダーができる」
「友達に優しくできる」
「毎日休まないで学校に行きます」
など、自分の言葉でたくさんの長所を出すことができました。
友達の話を聞いて、子どもたちの中から
「私は細かい作業が苦手だな」
「すぐ疲れちゃう」
と、自分が『短所』と思っていることもチラホラと。
そこでクーピー先生から
「短所は自分の悪い所じゃないよ。これから頑張る【目標】だよ。」
という話もみんなにしました。
(短所と思っていることをプラスのイメージに変換したかったので)
面接練習を通して、自分のことがわかり、これから頑張ること【目標】も確認することができました。
面接官も自分たちでやってみました。練習の様子はビデオ撮影し、テレビで確認しました。「声大きくしたほうがいいな」「姿勢直そう」「敬語で話します」など、自分たちでアドバイスを出し合っていました。
一方で、特別支援教育には
「自分の長所を伸ばすことによって、苦手を補う」
という考え方があります。
障害の有無にかかわらず、人間誰でもそうですよね。
子どもたちには、自分の長所に目を向けて、どんどん尖らせてほしいなと思います。