舞台稽古で学んだ大きな声の出し方。声量を上げるためのトレーニング方法。
僕は舞台役者として声量を鍛えてきた経験があり、「声」について「聞きやすい」「よく通る」と褒められることがあります。
しかし、高校生の頃までは、声は小さい方でした。
そもそもあまり喋らないタイプの少年だったので、ほとんど声を発した記憶がありません。
舞台に出演し、稽古を積む中で、声の最大領域を突破した経験があります。
それからは状況に応じて、声量をコントロールできるようになりました。
今回は、僕が教わってきた声量トレーニングについての話をしようと思います。
1.毎日の声量トレーニング
新選組を演目とした舞台に出演した時に、声量アップが求められ、毎日声量アップのためのトレーニングをはじめました。
舞台上の一番後ろに立ち、ターゲット役の人に、客席の一番後ろに背中を向けて立ってもらって、声で人を振り向かせるトレーニング。
「おい!」「おーい!」
ターゲット役の人に、声が届いたかどうか確認をすると、全然届いていませんでした。
そもそも声を出すための身体ができていない。
それから、以下の一連のトレーニングを毎日繰り返すことにしました。
<声量アップトレーニング>
①ストレッチ
喉の筋肉が固まっていると、本領
発揮ができないため、頭→首→胸の順番で全身をほぐすストレッチを30分間
②腹筋
声量アップのための腹筋を30回3セットくらい(正確な回数は覚えていません)
③息を出し続ける
仰向けになりリラックスして「スー」と息をなるべく長く出し続けるトレーニング
④声を出し続ける
上記と同じ状態で、「あー」と声をなるべく長く出し続けるトレーニング。
声量は普通でよく、自分が出しやすい声量でOKです。
⑤声量を少しずつ上げていく
上記と同じ状態で、「あーああああああ!!!」と声量を最小から最大まで上げていくトレーニング。
スポーツの練習と同じような感覚で、毎日繰り返すことが大事です。
2.丹田から声を出す
もうひとつのトレーニングで、丹田から声を出すトレーニングというものがありました。
丹田とは何でしょうか?
丹田は、へその少し下にあります。
腹式呼吸でもよく使われますが、丹田を意識すると、声を出しやすくなります。
まず、壁に向かい、壁を動かすイメージで押します。
そして丹田を意識するために、丹田の場所を手で抑えます。
丹田から大きな声の塊が喉を通り、口から出ていくイメージで、壁を押しながら「あーあああ!!」と声を最小から最大まで上げていきます。
壁を押すことで、さらに声が出しやすくなるそうです。
3.声量の限界突破
何人かで一斉にやると、全員の声量が重なり、鼓膜が張り裂けそうになります。
「あーあああ!!」
みんなの声量に追いつこうと、僕も声量の限界突破を意識して、毎日繰り返しました。
約1ヶ月くらい続けた時に、変化がありました。
「あーあああああ!!!!」
「あれ!?」
今まではみんなの声量が聞こえていましたが、その瞬間、自分の声量の大きさでみんなの声が聞こえなくなりました。
「今の声って、僕の声?」
毎日の声量トレーニングと丹田トレーニングを繰り返すうちに、全員の声量の最大値を、自分の声量の最大値が超えるようになりました。
4.まとめ
トレーニングのお陰で、普段から声量で悩むことが無くなりました。
静かなカフェでの会話。
ガヤガヤした居酒屋での会話。
店員さんを呼ぶ時の声。
少人数での自己紹介の時。
大勢の前での司会やスピーチ。
100人〜200人くらいの前でも、マイクを使わなくても声が届くようになりました。
「どうやったら声が通るようになりますか?」と聞かれることがあります。
読んでいただいた方は分かると思いますが、結論、地道な鍛錬が必要だと思います。
声量アップをしたいと思う方は、ぜひ試してみてください。
ここまで読んでいただき、ありがとうございました!