夢を売るのも買うのも大変(エッセイ)
とあるユーチューバーが言っていた。
「夢には利子が付く」と。
夢を叶えるなら一般的に「若い」と言われる年齢のほうがいい。
自分の知人の発言だが。
「ミュージシャンなら25歳、小説家なら30歳……この年齢までに夢を叶えられなかったら諦めたほうがいい」
まぁ、これはインターネットが活発化していないころの発言だから今に通ずるわけではないけど。
ただ、これをプロのスポーツ選手やアイドルをめざす30歳を例にすると「なに夢見てんだ。現実見ろ」という話になってしまうだろう。
夢に年齢は関係ないと言われる職業と、年齢が関係あると言われる職業が明確にあるということだ。
これは結婚年齢にも言えることで、30歳の女性が「年収600万円以上の男性がいいです!」と希望を出していたとしても、それは難しいことであると世の男性は理解できるだろう。
反対に30歳の男性が「18歳の女性としか結婚したくない」というのも世の女性からしたら現実的ではないと思うだろうし、ちょっとを通り越すほどの気持ち悪さがあるかもしれない。
この結婚年齢も夢という願望なのである。
夢には利子が付くという意味が、これらの例で理解できるだろうか?
小説家をめざし、ていると思う私も、かれこれ夢を追い続けて10年以上。
そろそろ地に足をつけたほうがいいのではないだろうか、と思ってしまう。
私には面白い小説を書けなかった、という事実が明確にあるわけで、正直、私の小説を読んでいる方があまりいない現状……憂いでいても仕方ない。
とにかく「楽しいことをしている」自覚を持とう。
私という夢を買ってもらうために私は夢を売る努力をしよう。
「夢を売るのも買うのも大変」だ。