散らかった部屋と心(エッセイ)

床に転がる服、積み重ねたまま崩れかけた書類、使い終わった食器がそのまま放置されたテーブル。

何かを始めようと思っても、この部屋が視界に入るたびに心がくじける。

混沌とした空間は、心の中の雑音とリンクしているようで、息苦しさを感じさせる。

そんな中、ふと足元に転がった本が目に入った。

開かれたページには栞が挟まれている。

「続きがある」と言わんばかりに。

散らかった部屋の中で、その本は唯一の救いなのかもしれない。

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