大晦日の大掃除@オチなし(短編小説)
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大晦日の大掃除。
それは、毎年恒例の行事である。
「お兄ちゃん、ちゃんとキレイにしてね」
「わかってるよ」
今年で小学四年生になる妹は、まだ幼いながらもしっかり者だ。
普段は生意気だが、こういった大掃除の時だけは、素直に言うことを聞いてくれる。
ちなみに、両親はというと、俺が子供の頃から続く伝統だからか、はたまた子供より自分の方が大事だからか、『自分たちは忙しい』と言って、毎年手伝いもせずにそそくさと出掛けてしまうのだ。……まあ、俺もその意見には賛成なんだけ