小さな旅・思い立つ旅|人里離れた蕎麦紀行[都市越し蕎麦で、年越しを]
蕎麦を求めてローカルへ
蕎麦は寒くても、雨が少なくても、痩せた土地でもよく育ち、種を蒔いてから60日程度で収穫できる優れもの。なので、米や麦がつくれない山間の厳しい環境で暮らす昔の人々にとって、貴重な食材になっていたという。
うどんやラーメンに比べて、人里離れた山奥にぽつんとある蕎麦屋の印象が強いのは、そんな蕎麦の植生に起因する。
米、麦、粟、稗、黍
五穀といわれる主要な食材に蕎麦は含まれない。これだけ、日本の文化に根付き、遥か昔から主食のように食べられているのに、稗(ひえ)や黍(きび)にも負けるしまう、お人好しの蕎麦。
都市を越え、山を越えて、人里離れた蕎麦を求めて。
今年も残すところあと少し。
年末は恒例の蕎麦で年越し。ゆっくり家で蕎麦を食べるのもいいけれど、たまには野を越え、谷を超え、都市を超え、山奥の蕎麦屋に行くのもいいのでは?という話。
“都市”越し蕎麦で、年越しを。
都市のカタチ|京都と大阪の偶然の一致
ローカルへ行く前に、都市のカタチについて考える。
京都と大阪の都市が似ているなんて、暴論も甚だしい。そんな声が聞こえてくるのはごもっとも。でも、偶然にも一致することを見つけてしまったので、ひとまずまとめ。
関西に土地勘のない人にとっては全然面白くないと思うけど、わかる人にはわかってくれるはず、、
朱雀大路が都市の背骨で、繁華街の四条通が東西に走る。北に北山、西に嵐山、東に東山が広がる。鴨川デルタ、御所、錦市場、京都タワーなど、都市のアイコンを地図に記す。
御堂筋が都市の背骨で、繁華街の千日前通が東西に走る。北に梅田、西にUSJ、東に東大阪が広がる。OBP、大阪城、道頓堀、通天閣など、都市のアイコンを地図に記す。
御所と大阪城がまったく同じ場所に重なる。京都タワーと通天閣も重なる。鴨川デルタとOBPの三角州まで一致する。錦市場と道頓堀も一致する。
京都と大阪の都市のスケールはまったく同じ。
全然違う成り立ちなのに、都市の似たイメージがぴったり重なるのは単なる偶然?
と、いうことで京都と大阪の話をしておきながら、兵庫の人里離れた蕎麦屋さん6選。都市を越え、山深い蕎麦紀行へ。
むら玄|奥池
川のせせらぎと紅葉と蕎麦
床瀬そば|豊岡
雪深い峠を越えた先にある秘境の蕎麦屋
山獲|三田
ジビエ料理の概念を覆す蕎麦屋
一眞坊|丹波
生地を裁断するように切る「裁ち切りそば」と鴨南蛮
くげ|篠山
野菜の天ぷらと蕎麦と上質な室礼
ろあん松田|丸山
完全予約制の名店。まだ行ったことがないけど、、、
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