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②見本で一冊、同人誌を作成してみよう

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この記事では、「短歌の同人誌を個人で作成し、文学フリマで販売する」ことを目的に試行錯誤するようすを書いていきます。
短歌の同人誌を作りたいと考えている人の参考になればうれしいです。

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個人同人誌作成のため、過去の短歌をなんとか掘り返すことができた前回。
今回は、原稿や表紙の作成について書きます。

本の大きさをどうしよう

前回の記事でも紹介した、「ちょ古っ都製本工房」さんでは、「一冊お試し製本」を依頼できます。一冊だけ試しに刷ってみて、仕上がりを確認できるというわけです。
これは便利。というわけで、一冊だけ作成を依頼することにしました。

そのとき、はた、と気づきました。
本の大きさをどうしよう?

つまり、文庫本サイズとか、A5とか、B5とか、そういうやつです。
えーっと、A4はふつうのノートのサイズだよね。それは大きすぎる。
なんか手になじむサイズがいいなあ。小さすぎず、大きすぎない感じ。

一応、用紙のサイズ表とかも確認したけれど、なんとなくピンとこない。
210 × 297とか言われてもなあ。

うーん、じゃあここはB5で!(よくわかってない)

という流れでサイズを決めたのですが、なんでもうちょっとちゃんと調べなかったんでしょうか。
実際のB5サイズのノートを家の中で探すとか、定規を使ってB5の182 × 257mmがどのくらいか確認するとか、やりようはあったはずなのに……。

ともかく、私はB5で原稿を作成することにしました。

原稿を作る

短歌を集めて、原稿を作るぞ!
おし、まずは年代別に並べよう。
歌人集団「かばん」に入会して、
歌誌「かばん」に投稿した短歌を時系列でまとめてその順番で載せよう。

そう考えて、2015年から2023年に作った短歌を年代ごとに並べました。
ふつうはこういうことはしないのかもしれない。
過去の短歌を、どこに提出したかはそこまで気にせずに、順番もばらばらにして載せるんじゃないかな。
でも私は、自分の歴史というか、短歌の履歴を作りたかったのでそうしました。

見やすいように並べて、連作のタイトルも入れて、あとはページ数か。
ページの下にページ数があればいいよね、と考えて、ページ数(ノンブル)を挿入しました。
私はWordを使っているのでフッター部分にページ数(ノンブル)を挿入したのですが、これがちょっと間違っていたことが後に判明します。
それはまた次回以降に説明します。
(ノンブルを入れること自体は正しいです)

もくじをつくる

あらかた原稿ができあがったあとで、そういえばもくじってあったよな、と不安になりました。
もくじって、あるよね。
本にはもくじがある。あれ、自分で作るのか……。作ったことないけどどうしよう。
なんか見本ないかな……と、他の人が作った同人誌や短歌とは関係ない本をぱらぱらめくって、もくじを確認しました。

もくじって、いろいろだ。今まではそこまで注目していなかったけど、本によってけっこう違う。

たいがいは本文が縦書きならもくじも縦書きだし、本文が横書きならもくじも横書きでした。
ただ、たまに本文が縦書きでもくじは横書き、という場合もありました。
そういう場合でも特に違和感はない気がしましたね。
もくじってけっこう自由なのかもしれない。

というわけで、ここではもくじの4つのパターンをご紹介します。

パターン1 縦書きでシンプル

シンプルなタイプ。

章の番号、タイトルとページ数をシンプルに並べたタイプのもくじです。
作るのが楽。読者の視点からしても、読みづらさとかはないかな。

パターン2 縦書きで点々がある

点々があると見やすい。

タイトルとページ数の間に点々があるタイプ。
点々があるとページ数の確認が楽(視認しやすい)なので、読者視点ではありがたい。
作る側からするとちょっとめんどくさいかも。

パターン3 横書きでシンプル

シンプルすぎる気もする。

横書きで、ページ数が先に来ていて後ろにタイトルがあるタイプ。
こちらも作るのは楽。
読者側からすると、ちょっとシンプルすぎるかなーと思わなくもない。

パターン4 横書きで見出しの強調あり

章の見出しが見やすくてよい。

横書きで、章の見出し部分が囲まれていて見やすいタイプ。
読者としてはやはり、ぱっと見でわかりやすくていいと思う。
作るのはちょっとめんどう。なにかしら気を使ったり、デザインに凝ったりして手をかけるとめんどうになるのは仕方ないことなのだが。

以上、4パターンでした。もちろんこれ以外にもいろいろなもくじがあります。

考えた結果、私はパターン1の縦書きでシンプルなもくじにしました。
作るのが楽だから。楽なのは大事なのですよ、目的は完成させることなので、変に凝りすぎて疲れるのはよくないのですよ。疲れて途中でやめちゃったらもったいないでしょう。

というのは言い訳で、私はめんどくさがりなのです。
凝るのが好きな人は凝ってもいいと思う。もくじが素敵だとわくわくするしね。

表紙を作成する

ここで問題発生、というかわかりきったことだったのですが、
表紙を作成しなくてはなりません。
ふだんから絵を描く人や、イラストレーターやPhotoshopを使っている人なら問題ないのでしょうけど、私はマジでなんもできません。
絵を描くのはいつもスマホのアイビスペイントです。しかも落書き。

しかし「ちょ古っ都製本工房」さんの入稿用アップローダーを使用するには、表紙はPDFデータでなくてはなりません。
アイビスペイントはPNG、もしくはJPEGでの保存しかできないので、アイビスペイントが使えない……。

あと、ここでも謎の言語がやってきます。

「断ち切り」 ←???
「塗りたし」 ←???

そして、「背表紙幅の計算」などをしないとならないらしい。

…………うう、無理かもしれない。
短歌の友人が「フォトショップ使えるから表紙のお手伝いできますよ」と言ってくれているけど、なにをどう伝えたらいいかすらわからない……。
「なにもわかりません、でも何か表紙らしきものを作ってください」とは言えない……。

そこで、私はすべてをあきらめました。

おわり。

というわけにもいかず、とりあえず「断ち切り」と「塗りたし」について調べました。

「断ち切り」・・・表紙の周囲に白い部分が残らないように切り落とすこと。断ち切りの部分は表紙の大きさにプラスして原稿を作る必要がある。

「塗りたし」・・・用紙の幅いっぱいまで表紙の画像を載せたい場合に、ページの大きさよりも余分に原稿の幅を広げること。これも表紙の大きさに塗りたしの部分をプラスして原稿を作る必要がある。

うん、意味はわかった。でも、うまくできる気がしない。

あと、背表紙に関してはもういらない。計算嫌いだし。そもそも背の部分、そんなに広くないし。狭すぎて文字とかたぶん書けないし。

と早々にいろいろとあきらめました。(本当にめんどくさがりなのがおわかりいただけると思います)

結果、どうなったかというと、
「断ち切りも塗り足しもなし。背表紙には何も印刷しない。原稿はWordで作成してPDFにする」
というやり方に落ち着きました。

その結果どうなったか。
まあそれは次回ということで……。

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ここから先は、実際にWordで表紙を作ったときのやり方を書いておきます。
まじで助けてくれって思いながら表紙を作成しましたので、その苦しんでいる様子をお楽しみください(?)。

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