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「何もしない」は心の栄養 | お疲れ夫婦旅行記

旅が好きです。
47都道府県全て踏破済みなくらいには好きです。

夫も旅が好きで、旅の好みが似ているところが付き合うきっかけだった側面もあります。
(神社仏閣巡り、庭園巡り、ご当地グルメは絶対食べる派)

そんな我が夫婦、子どもが生まれてからは基本的に子どもが中心の旅になっていました。
博物館、水族館、たまに動物園。
その合間で親の希望をむりやり入れ込みます。
自然と旅程はぎゅうぎゅうになりがち。

そんなこんなで結婚12年目。
アラフォー夫婦になった我々は、今回はじめて「何もしない旅」を決行しました。

レポートというほどでもない感想を、徒然なるままに綴ります。


とにかく私達は疲れ果てていた

今年に入ってから、私達はとにかく疲れ果てていました。

夫も私も昨年のほぼ同時期に転職。

1−3月に入ってからは、次男の保育園卒園に伴い謝恩会や卒園の準備で土日が埋まり。
4月には次男が小学校に上がり、日々の生活が大きく変わりました。

さらに長男・次男とも習い事の学年があがり、練習の日が増え。その上試合も増え。
兄弟のスケジュールを基準に、夫と私は何時にどこにいる必要があるのか、どっちが付き添うのか?をパズルのように組み立てる日々。

休日家にいる時間自体が減ってしまったので、土日も食事作りとお洗濯が精一杯。
家が荒れはじめ、なかなかリセットできません。

さらに今年度はPTA役員まで回ってきて、私は夜や休日に事務作業…。

…と書き出すだけで疲れる生活が、半年も続いていました。
ここ最近は夫と顔を合わせるたび、お互い「なんか今日も疲れたねぇ…」と挨拶のように言い合う始末。

夏休みを前に、夫婦の疲れはMAXでした。

思い切った夫

私の誕生日は直近の連休で旅行しよう、と言い出した夫。
子どもたちの習い事は、幸い連休中1日のみ。試合もないので、夫の実家に送迎をお願いできそうです。

稀に見るスピードで子どもたちを実家にお願いする手筈を整え、張り切って旅程を組み、サクッとお宿を予約してくれました。

夫から聞いた情報は下記の通り。

・某著名人の旧別邸を改装したお宿
・宿泊するのは昔の茶室を活かしたお部屋
・お部屋に露天風呂付き
・お庭が美しい
・周りには畑と湖しかなく、観光地もない
・私達の住む地域ではまず食べられない料理が食べられる

それって、私達は今まで選んだことのないタイプのお宿では…?!

夫の誕生日のときには私から「値段見ず、好きなもん何でも食べてOK」なお祝いをしていて、満足度は高く、金額も割と高く(笑)…でしたが、旅行ってそれを上回る金額なのでは…?!!

そもそも普段は倹約家で、使う時に思い切って使うタイプの夫。
私へのお祝いの気持ちと同時に、夫自身もそういう旅を必要とする程疲れているんだと悟りました。
そうじゃなきゃこんな金額、ポンと出すとは思えない。
(宿泊費がバレるから、WEBサイトを見ないでと言われてたのに、結局調べてしまった。笑)

若干恐縮はしつつ、夫自身も行きたいのだと、図々しくもプレゼントを受け取ることにしました。

もちろん駐車場代とか、途中のお茶代とか細々したものは払いましたよ!

出発、そして宿入り

前日は子どもたちの夏休みの学習計画やら、子どもたちの宿泊準備やらで、自分のパッキングもできないほど疲れ果てて寝てしまいました。

当日は朝起きてから自分の準備をし、かなりゆっくり出発。
子連れ旅行は渋滞を避けるため、大体明け方出発、現地7-8時着くらいです。
今回は観光地があまりない場所に向かうし、近県なので、渋滞の心配は要りません。

途中お昼ご飯を挟みつつ、3箇所の寺社をのんびり巡りました。
そして、15時半には宿入り。
子連れ旅行は大体旅程詰め込み型なので、17-18時宿入り。
私達にしてはかなりゆったりした旅程でした。

ゆったりすぎて、夕方でも全然疲れてない…!
いつもと全く違い、不思議な感じがします。

何もしない時間を堪能

宿入りしてからは、温泉に入るか、泊まったお部屋を探索するか、庭を散策するか、くらいしかしませんでした。

TVは一切つけず、スマホも子どもの習い事の連絡や天気を確認する以外、ほとんど見ず。
興に乗って(?)、30分ほどヨガはしましたが、それくらい。

特にお庭がキレイなお宿でした。
散策できるメインの庭以外にも、宿泊した部屋や食事する部屋にも色々なタイプの庭があって。
夫もお庭が好きなので、目の前の庭を見つつお互い過去に見て好きだった「推し庭」についてああでもない、こうでもないと語り合い。
何だか庭の話ばかりしていた気がします。

お部屋も結構面白くて。
にじり口とか、床の間とか、控室の棚のつくりとか。
元お茶室としての面影が結構残されているので、見ていて楽しかったです。

これが某著名人個人の持ち物だったなんて…さすがにスケールが違いますね。
そして某著名人も疲れ果てていて、「何もしない」時間を作りたくて、わざわざ何もない場所に別邸を作ったのかもしれません。笑

「何もしない」は心の栄養

私は3年前、昇進がきっかけで適応障害を発症。3ヶ月間休職しました。
休職したばかりの頃は「何もできない」自分を責め続けていましたが、次第に休み方を知り、少しずつ休むことに罪悪感を感じなくなってきました。

「何もしない」は、心を回復させる。
「何もしない」は、自分を緩めること。

休職中にそう学んだはずでしたが、すっかり頭から抜け落ちていました。

冒頭にも書いたように、色々重なりすぎて今年に入ってからがとにかく忙しく。
完全に自分のために時間が取れることすら貴重で。
自分の時間が取れても、何かしらの用事を入ざるを得ませんでした。
通院、美容院、免許の更新とか、必須の用事で自分の時間を無理やり確保する、という言い方が正しいかもしれません。

今回夫から「何もしない」時間を貰い、心の栄養タンクは満タンになりました。
(子どもたちをお迎えに行って、翌日人が来るのでその準備をし、80%くらいまで目減りしましたが…笑)

夫も本人も「何もしない旅」満足していたようだし、夫婦揃って完全にクセになってしまいました。
条件が奇跡的に揃わないとなかなか難しいですが、心の栄養タンクが減ってきたら「何もしない旅」をまた決行しようと思います。

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過去の記事

休みかたについて

休職を「卒業」した時の話

復職後の日記

※今は転職済です

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生きづらさ解消に向けての実験

夫婦の話


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