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リアル野良猫肝試し【保護猫はロシアンブルー•日常編⑨】

先日、「野良猫並走事件」に見舞われた保護猫ぐりと私。
事件を要約すると「ぐりと散歩している途中に野良猫と遭遇。飼い主の私に抱っこされてチビりながら帰宅した事件」だ。
その後の散歩に変化があったのでお伝えしようと思う。

変化その①「チビッたポイント」に行けなくなった

家からわずか150mほどのご近所さんちの前で起こった事件。ぐりは事件以降、一度たりとも現場に足を踏み入れていない。

毎日の散歩コースが決まっているわけではないものの、50%くらいの確率でそのお宅の前は通っていたのだが…。

通らなくなった、というか通れなくなったという方が正しいだろう。チビッたポイントに行きたい日はその方向をジッと見たままフリーズする。
かわいそう。

変化その②常に背後を気にしながら歩く

もともとビビりなぐり。
今までの散歩時も側溝に入ったまま歩いたり、飼い主が砂利を踏んだ音に「かー!」と威嚇したりしていた。しかし事件以降はそのビビり具合に拍車がかかっている。

虫の羽音、近所の家々から聞こえる人の声・犬や猫の鳴き声…。いちいち立ち止まる。
風が少し強い日に飛んできた葉っぱにもビビるようになった。

さらに前を向いて歩いていたかと思いきや、いきなり後ろを振り向く。一度だけではない。何度も何度も振り返る。ビビりすぎでは…。
かわいそう。

変化その③曲がり角で一時停止するようになった

野良猫に怯えながら歩くぐりの最大の難関は「曲がり角」である。曲がってしまってもし、野良猫がいたら……?

曲がり角の前でひとまず一時停止してフリーズ。
その後、私をちらっと見て「先に行け」とアイコンタクトを送ってくる。確認し、「誰もいないよ」とリードを引くとついてくるぐり。
かわいそう。

変化その④飼い主も散歩が怖くなった

ぐりだけではない。
私もぐりの散歩に恐怖心を覚えるようになってしまった。もうぐりを抱き上げて走りたくない‥。
なんなら先ほど挙げた①~③のぐりの気持ちはそのまま私にもあてはまる。

ぐりと同じく飼い主だって「チビッたポイント」には行きたくない。猫は体内時計がしっかりしているというので、この前の事件が起きた時間帯は散歩に行かなくなった。

「背後を気にしながら歩く」「曲がり角が怖い」のも然り。今までは携帯を見ながら散歩していたのだが、一切見なくなった。SPさながらに周囲に目を凝らす。いつでもぐりを抱き上げられるように…

事件以降、ぐりも私も恐怖心から夜の散歩は避けていた。しかし先日、夕方少しバタバタしてしまい暗くなってからの散歩になってしまった。「すぐ帰るぞ!」と心に決め、町内を軽く一周。

自宅まであと一歩、最後の曲がり角ポイントに差し掛かった。いつもの通りぐりは一時停止。「よし、確認してあげるね」と、恐る恐る曲がり角の向こうを覗き見る。

すると…
「道路に‥なんか白いカタマリがうずくまってる‥!」咄嗟にぐりを抱きかかえた。

しかし、よくよく見ると街灯が電信柱の看板に反射してできた、ただの光のカタマリだった。

恐怖心があると光も野良猫に見えるのか。
毎日の散歩がまるで肝試しのよう。
自慢じゃないが私はお化け屋敷に一度も入ったことがない。(やはりビビりです)
リアル野良猫肝試しは結構怖い…。

ちなみに私は野良猫が嫌いなわけではないです。
むしろ普段は「野良猫いないかな?」と違う意味で目を凝らして探しているくらい。野良猫を見つけると「やった!会えた!」「写真撮らせてー」とにじり寄って逃げられている。

しかしぐりと一緒のときは本当に現れないでほしい…。

そんなこんなでリアル野良猫肝試しな日々を送る、ぐりと私。
猫を散歩させてるだけでもよく二度見されるが、辺りを舐めわますようにチェックしながら散歩をする猫と飼い主、怪しいことこの上ない。


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