表からは見えない「スタイリッシュの裏側」を磨け!
息子がつい最近「おかわり」をやめた。
それは私にとっては大事件だ。
なぜなら昔の「ドラマの山下清」かと思うくらい、
息子は「おにぎりとご飯」が大好きだから。
どれだけ好きかというと
2年前、新潟の越後湯沢に2人でスキー に行った時
ホテルでの夕食のバイキングにて。
新潟なので新鮮な地魚やご馳走が沢山あるにも関わらず、あいつは「左手にチャーハン」、
「右手には山盛りの白飯」を持ち「満面の笑顔」でテーブルに戻ってきた。
「チャーハンをおかずに白米を食べる」程の
お米ラバーだ!
確かに米所だから炊き立てのコシヒカリは絶品。
とはいえ健康面で心配になった。
そんな食生活のおかげで身体はタテにもヨコにも伸び、前の年にやっとのことで覚えた「ボーゲン」が出来なくなっている。
原因は言わずもがな、
体重増加と運動不足にほぼ間違いないであろう。
失敗して倒れる度に「出来ない、助けて」と私に言ったが、「去年は出来ただろう、ほらパパと同じように板をハの字にしてごらん」と手取り足取り真剣に教えた。
前回のスキー からは1年の時が経っていた。
だから「出来なくなったのはまぁしょうがない」。
しかし「大してトライもせずに諦める」息子の姿勢に頭がきて、「皆和気あいあいのスキー 場」で大人気なくデカイ声で怒ってしまった。
「言い過ぎたかも」と自己嫌悪にもなったが、このままでは心配だった。
せっかくの旅行だからのんびり楽しむという選択肢もあったが、私は彼を「2時間のスキー 教室」に送り込んだ。
スキー 場から帰る頃には、再びボーゲンが滑れるようになったので、「良く頑張った、やれば出来るじゃん!」と褒めた。
息子には「やり遂げる喜び」を知って欲しかった。
あれから2年が経ち息子は10歳になった。
つい先日、前のパートナーから
裁縫の「なみ縫いと玉止め」、そして「蝶々結び」を息子に教えてあげて欲しいと言われた。
「蝶々結び」は私がちょうど昨日買った靴があったので、左のクツを私が履き、右のクツを息子に履かせて「2人横並び」になり一緒に練習をした。
最初は上手く出来なかったが、何度か練習しているうちにあと一歩のところまで来た。
そこで私が補助をしようとすると、
「いい、自分でやる!」と彼は驚きの言葉を発した。
裁縫は私の父が教えた。
父は自営で現役の洋服の仕立て職だから適任。
一方私はその子供ながら一切縫うことができない。
こちらでも最初はつまずいていたが、不器用ながら与えられた生地に「なみ縫い」をしていた。
私は全く縫えないのでこの時点で彼に完敗だ。
縫えない私が言うのもなんだが、彼の縫い方は決して上手とまでは言えなかった。
しかし1番私を驚かせたのは、2年前のスキーの時とは違い「出来なくても途中で投げ出さなくなった」ことだ。
自分事ではないのに、息子と祖父が「向かい合って縫い物をする姿」に、今までにない幸せな気分を感じた。
彼の成長が嬉しくもあり、ちょっぴり「切なく」もあった。
祖父も孫に教えられて、どこか嬉しそう。
親にも息子にも色々と心配と迷惑をかけてきたけど、ほんの少しだけ償いができたような気がした。
裁縫のレッスンが終わった後、墨田区のスライダーがあるプールに行った。
水着に着替えてロッカーのカギを閉めたが彼が見当たらない。
と思ったら更衣室の隅の方の体重計に乗っている姿を見つけた。
「どれどれ」と何気なく体重を見ようとしたら、
私に見られまいとして「サッ」と体重計から飛び降りたのだ。
「お前は女子か…」とその時は思った。
しかし「誰かに体型を指摘されたのか?」
とも考えたが、「体重や見た目を気にする年頃なのかな、、」と思いそれ以上は触れなかった。
その時「だから、おかわりをやめたのか!」
と合点がいった。
ある程度泳いだところで休憩時間になったので僕らはプールサイドに上がった。
その後水着でベンチに座った時、私は恐ろしい
「現実」を目の当たりにすることになる。
ふと視線を下に向けると、私の水着の上にはみっともない贅肉が載っている。
「俺の腹も出てるやんけーー!!」
小さい頃や高校時代に水泳をやっていたから、
昔はいくら食べても「スタイルキープ」で痩せていたのに、なんてこった。
どおりで「腹がヘコむくらい」スーツのベルトをキツく締めないと、一番近いベルトの穴まで届かなくなった訳だ。
昨年の正月、駅ではもちろん「エスカレータは一切使わない」と決めた。
仕事の時には行き帰り合わせて、エスカレーター横の「往復500段の階段の上り下り」を1年以上している。
そしてたまにはズルもするが、昼飯は基本「サラダチキン」or「そば」にしていたのに、、
「このザマだ」息子に偉そうなことは言えない。
まだ「修行の成果」はあまり見られていない様子。
やはり何事も簡単にはいかないな。
おそらく親が「ああせぃ」「こうせぃ」と
口だけ言っても子供は聞く耳を持たないだろう。
まずは自分が行動して結果を残す。
子供にばかり期待するのではなく「ほら父ちゃんを見ろ!」俺はちょっとずつ積み重ねて叶えたぞ。
「だからおまえも出来るよ!」と言いたい。
ところで「メラビアンの法則」というものを知っているだろうか?
アメリカの心理学者メラビアンによると、人が相手に対して気づく第一印象は次の通りだ。
Visual(見た目、目に入るもの)で55%
Vocal(声、耳に入るもの)で38%
最初の数分間に「見た目と聞くメッセージ」で、
その人の印象の90%以上が形成されるらしい。
つまり「人は見た目で判断されてしまう」
たしかに太っているより痩せていた方が健康的だし、スタイリッシュでモテるかもしれない。
色々とメリットはありそうだ。
でも君に伝えたい、
見た目や形式ばかりを「気にし過ぎる」必要はないよ。
君の大好きだった
「仮面ライダーや鬼滅の刃」が輝いて見えるのは、
「見た目の派手さの裏にある」困難を乗り越え、
努力して強くなったからじゃないかな?
格好良く、スマートにいくことなんて少ない。
何かを夢中に頑張っていれば、壁にぶつかるし、
それに対峙していると自然と「その人の表情や雰囲気」として表に出てくるはず。
「もし一つ君に願いを言っていいのなら、、」
君が大きくなって、
「本気で」やりたいことが見つかった時、
それが「どんなに成功の確率が低い事」だとしても
「どんなにみんながやめておけ」と言ったとしても、そんな声には耳を貸さず挑戦して欲しい。
「人の目を気にするのをやめた時、
誰かから格好いいと言われるのを期待しなくなった時、むき出しの自分が現れる。」
君は飽きっぽいからちょっと心配だけど、
本当に大事なことは「直感的に分かる」から、
自分の胸に湧き上がる感覚を信じて少し続けて欲しい。
オレはいつでも君の味方だから。
人様に迷惑をかけたりすることでなければ、
ひとまず全力でやってみろ!
いくばくかは貯金しとくから
もし必要になったらソレを使いなさい。
でも足りなかったら自分でバイトして補って。
見た目の格好良さにとらわれず、
その裏にある「泥くさい努力」をすることを忘れずに。
そして余計な心配なんてしないで突き進め。
オレは口が裂けても決して君にあきらめろなんて言わないから。