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ソリューション営業は終わった②|機動力を高めないと顧客側も選ばれない

こんにちは。かきもとみさです。

前回記事に引き続き、「営業の教科書」の論文の紹介と自分なりの気づきを綴ってみたいと思います。

顧客は以前よりもレベルが上がっており、すでに課題も明確になっているためにその解決策(ソリューション)も明確で、ソリューション営業の存在価値は損なわれているという話を前回の記事で綴りました。

そんな時代に移り行く中で、トップセールスたちが優先度高く追いかけている顧客の要素は何なのか?について書かれていました。

トップセールスは、高い「機動力」のある顧客を選ぶ

これからの時代に必要とされる「インサイトセールス」が求めるのは、解決策(ソリューション)を求める顧客ではなく、「機動性」が高い顧客であるという話です。

つまりそれは、常に変革を求めてるような顧客であり、ニーズが常に変化しているような顧客なのです。以下、引用。

こうした顧客はすでに現状を見直し始めているため、先見性を求めている。それゆえ、優秀な営業担当者が交渉の席で出す過激なアイデアにも自然と聞く耳を持つ。

これがトップセールスたちが求める顧客像なのだということが書かれてありました。

個人的にはこれは非常に面白く、印象的でした。以前のIT系ソリューション営業のときには、意思決定者が明確で、ベンダー選定基準が明確に定められているような「ルールがはっきりしていて、扱いやすい顧客」が優先されるべき顧客であったのに対して、上記の顧客像というのは全く違って見えます。

要するに「変化をスピーディに受入れようという姿勢がある顧客」こそ、営業担当者にとって提案の余地が大きいということなのだと思いました。

逆に言えば、いまの時代、これだけAIや通信環境が発達する中、高い人件費をかけて生身の人間が営業担当者として担当するのであれば、そういう「ルールが存在しない、ゼロからイチを生み出すような力」に繋がるようなアクションを起こせることが価値であると定義され、RFP(提案依頼書)に対して「正解」を用意し、それをキレイなパワポ資料にまとめるだけの人間は存在価値が低いのだと思います。

顧客となる企業も、機動力を高めないと時代に取り残される

この論文は営業する側からの視点で企業を見たときの顧客像の話ではありましたが、もっと客観的に見れば、これからの時代のインサイトセールスが積極的にかかわろうとする「機動性の高い企業」に、企業側もなるように努力をしていかないと全く時代に取り残されるだろうなと思いました。

「自分たちの課題はこれ」「だから解決策はこれ」とRFPをベンダーに配り、コンペさせるのは良いですが、「その課題が本当にあっているのか?」を疑う目を持って外からの情報収集に積極的になった方が良いかもしれません。

世の中はどんどんスピーディに変化していますから、「自分たちの分析は視野が狭いのかもしれない」「新しいアイデアは常に取り入れながら吟味しなければ」という方針で経営していかない限り、膠着状態に陥る可能性があります。

つまり、インサイトセールスが付き合いたいと思うような顧客であること自体も、もしかしたらこれからの企業経営において大事な要素なのかもしれないと感じました。


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